午前0時過ぎ




冗談じゃない。
冗談じゃない。
どうして日にちが動かないんだ、どうして明日が来ないんだ。

早朝にベットの上で座りこみ、空腹を訴える腹を無視する。この数分で何度見たのか面倒くさくて思い出したくないくらいに視界の中央に映り込んだカレンダーを見ながら俺は盛大にため息を吐いた。



「めんどくせ……」



どうせテレビをつけたって、ここ一ヶ月も毎日同じものが表示されるだけでつまらない。終業式を後日に控えた学校に行ったって一人残らず生徒も教師も同じ台詞を一文字の狂いもなく機械のように吐き出す。
世界においてけぼりにされたような気分だ。

もう一度眠りにつこう。
冬の冷気に侵され、冷たくなった部屋など、つまらない。いくら俺がこの現象に頭を悩ませたって何も変化はないのだから。奈良の東大寺にある大仏の側に立てば俺なんてただの豆粒。アメリカにある自由の女神の足元に立てば俺なんてただの蟻。数多くいる日本人の一員に過ぎない俺が今できることは精々、二度寝をする程度のことだ。




2012/12/15 21:55



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