SSS




「またかソラアアア!」


「うっさいルイト! 自分で耳が痛くならないの?」

「痛くなると思うんならそれをやめろ!!」

「……考えとく」

「考えるまでもねえだろうが!」

「んだよ、うるっせえな……」



ビシャン! と引き戸が閉められた。ソラの部屋から聞こえてきたルイトの怒声とその音に、ジンは部屋着のまま廊下を越えてソラの部屋に入っていった。
ソラの部屋から隣にルイトの部屋、正面にジンの部屋がある配置になる。それに建物、廊下の一番端にあるため、窓が他の部屋よりも多い明るい部屋だ。



「今夜はどうしたんだよ、ルイト」

「ああ、ジンか。ソラがタオル一枚で脱衣所から出てきたんだよ。俺がソラの部屋にいるって知ってんのに」

「いつものことじゃねえか。それにソラは案外スタイルいいんだから良い話だろ」

「はあ?」

「ルイトは純粋だなぁー」

「ジンが発情期なだけだろ」

「でもルイトは思春期じゃねえかよ」

「……。ま、まあ、とにかくソラはたとえ男装していても女だ。いや、まだ15歳だから女の子って言ったほうがいいのか? いやでも女の子って奴じゃないな。なんでもいいか。異性の前でタオル一枚はないだろ、一枚は」

「ラッキースケベのチャンスじゃねえかよ。羨ましい」

「お前なあ……。というかソラはスタイルがいいっていうか筋肉質だぞ? べつに腕とか柔らかい訳じゃないし、胸だって平均より……あ」

「なんで知ってんだよオイ」

「いや……、その……」

「そりゃ見てるからでしょ。こいつラッキースケベだし」

「げ、ソラ……」

「よ!」



ルイトがソラを押し込んだ脱衣所からソラが出てきた。もう寝るだけであるためか、男装をしていないラフな格好だ。
ソラはまっすぐジンの隣まで歩いていくと話を始めた。



「だってルイト、オレが朝着替えてるときに朝食誘ってくるし、オレが訓練してるときに洗濯やら掃除してくれるんだけど」

「わかった。ソラの下着姿とか下着洗ってるわけだな!」

「正解」

「羨ましいぜルイト! 今度から俺もルイトと一緒に……」

「ジン、オレにもプライドがあるんだけど。簡単に下着やら下着姿やら見せないよ。ルイトは偶々ってだけ」

「チッ」

「アダルトな動画でも見てなよ。あと写真集」



・・・・・・・・・・・・・・・・・
ちからつきた……


2012/08/26 11:56



prev|TOP|next


「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -