コラボ




携帯端末機器。
それは携帯電話と呼ばれ、初期のころは電話を携帯するためだけに作られたものであったが、現在は様々な機能が追加されていた。

髪に赤いリボンを絡ませた金髪碧眼の少女、シドレはその携帯電話を大事に両手で包みながら脱力して広いソファに倒れた。
本棚の前に立って、パラパラと辞書のように太い本を捲っていた彼女の上司、ツバサはため息混じりに薄笑いでシドレに話しかける。



「いくらアイとワールが忙しくて自分に構ってくれないからって俺の書斎に来るの、止めてくれない?」

「ツバサさんの書斎は静かで好きです」

「それは実に光栄だね」

「ふふふ。あー、まさかのラグナさんを裏切って月詠さんに乗り替えるフラグが立っていて、私、私……っ!」

「また小説読んでたの? あ、ねえサクラ、ついでにその本棚整理しといて」

「っち」



書斎にはシドレとツバサだけでなくもうひとり、サクラがいた。黙々と書斎に散らばる書類やらツバサがふざけて割ったガラスのコップなどを掃除、整理していたのだった。
ツバサに反発的な態度をとりながらもいわれたとおり、たくさんの人が読み漁った本棚の整理にも着手する。


「ここは同性同士でくっつくのがベストだと思うんですよね。ノーマルも美味しいんですけどね! ちょっと、聞いてますか! ツバサさん!」

「……俺に話しかけてたの? 独り言が喧しい変な子だと思ってたんだけど」

「まあ! 酷いです!」

「シドレの言うとおり。ツバサ最低」



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やはり小ネタはここまでにしてコラボページで書こうかと思います。途中ですけど、きっと小ネタだから許されるはず


2012/08/12 12:03



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