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「な、なんで……!」



沙夜は目に涙を浮かべて携帯電話の画面を見ていた。衝撃を受けたようで、息を飲んでいた。
ちょうど食器を洗っていた玉乃は沙夜の異変に気がつき、くるりと後ろを向き、手を洗って沙夜の肩に手をついてずっしりと体重をかけた。



「た、玉乃くん……重い……」

「うるさい。どうしたの?」

「私の、未来日記が……」

「未来日記?」

「あ、うん。未来日記っていうのは、かくかくしかじか」

「へえ。で、これは沙夜の未来日記、と」



両手に大事そうに包まれていた携帯電話をひょい、と取り上げて玉乃は表示されていた画面をみた。「あっ」と沙夜が声を漏らしたが玉乃だから大丈夫だと安心してしまった。



「なに、これ。酷い」

「……」

「不幸日記……」

「……言わないで」

「不幸日記」

「言わないでぇー……」





2012/04/30 19:59



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