10回ゲームしよう!好きって10回言って!

【三井】
『10回ゲームしよう!』と言ったら、「おー、いいぜ」にっと笑ってものすごく乗り気だったのに『好きって10回言って!』と続けると 「はぁ!?なんでだよ?」と急に声が大きくなった三井は顔をしかめて視線を逸らす。なんでも!とじっと見上げれば、赤くなった顔で「…ったく、仕方ねーな」と頭を掻きながら溜息をついた三井が指折り数えて言ってくれるけど、5回目を過ぎた辺りから真っ赤になってる。「……好き、好き…!…オラ、10回終わったぜ!」半分やけくそになって叫んでいた三井は眉をつりあげ見てくるから、私のこと好き?と聞いたのに「…言われねーとわかんねぇのかよ」小さく呟くと片手でガシッと抱き寄せられて「こんなことさせなくてもちゃんと好きだから心配すんな」更に小さな声で早口の三井が耳元で囁く。

【木暮】
『10回ゲームしよう!』と言ったら、「いいぜ」と笑った木暮は「…だけど引っかからないよう気をつけないな」と困ったように眉を下げる。そんな木暮に『好きって10回言って!』と続けると「好きって言うのはやったことないな」と首を傾げながらも指折り数えて言ってくれる。「……好き。言ったぞ」言い終わると数えていた手元からこちらへ視線が上がった木暮に、私のこと好き?と聞くと「それはもちろん。好きだよ」と目を細めてはにかむけど、少ししてから「…あれ?今のは普通に好きって答えて良かったのか?」と再び首を傾げる。「そうだよ」「なんだ。引っかからないように必死だったんだけどな」力が抜けたように笑った木暮は目が合うと「本当に好きだぞ」と頬を赤く染める。

【宮城】
『10回ゲームしよう!』と言ったら、「なまえちゃんには負けねーよ?」と自信満々に笑った宮城に『好きって10回言って!』と続けると「それってオレが10回言うの?」と顔を強ばらせる。「うん。ダメ?」「…いや、ダメなわけねーけど」ふっと笑って表情が緩んだ宮城は自分の手元をじっと見ると指折り数えて言ってくれて、言い終わるなり「終わったよ」とパッと上がったのは笑顔。「私のこと好き?」「…好き、じゃなくて大好きだけど」じとっとした目で見てきた宮城が「つーか今もなまえちゃんのこと考えて好きって言ったんだけどなァ」と唇を尖らせて不服そうに呟くから、そっかと笑ったのに「…それでなまえちゃんは?なまえちゃんはオレのこと好き?それとも大好き?」ずいっと近づいてきた宮城は眉をひそませながらも頬が赤い。

【安田】
『10回ゲームしよう!』と言ったら、「ゲーム?いいよ」と不思議そうに首を傾げた安田がこちらに向き直り見てきたから『好きって10回言って!』と続けると「それオレが言って需要ある?」と眉をひそめる。「ある!とっても」「…そっか」眉を下げると笑った安田は表情を変えることもなく“好き”と10回言い切ったから、恐る恐る私のこと好き?と聞いたら「どう思う?」と安田に聞き返される。「…え、好きじゃないの?」「そんなわけないよ」クスクス笑う安田を心配になって見ていたら、頭をポリポリと掻いてからこちらをじっと見返してきて「好きだよ」とはにかむし、「それにオレ、好きでもない人と一緒にいられるほど器用じゃないよ。心配させたならごめんな」困ったように笑う安田に顔を覗き込まれて頭を撫でられる。

【桜木】
『10回ゲームしよう!』と言ったら、「おぉ…ゲーム…!」と笑顔の桜木が楽しそうに近づいてくる。だけど『好きって10回言って!』と続けると「…す、好き、すか?」と顔を真っ赤にさせた桜木が目を丸くさせているから、ダメかな?とおずおず聞けば「いやいやいや!ダメじゃないっす」片手をこちらに向けると首をブンブンと振ってから「この桜木に10回も好きだと言われて耐えられますかね?」にっと口角を上げて笑う。そんな桜木は“好き”と1回言う度にこちらを見てくるからその度に笑いかけていたら、2回目で頬が赤く、3回目で顔全体が赤く、4回目で耳まで赤くなっていく。そして5回目で「す…」と口を開きかけた桜木と目が合うとそのまま動きが止まった桜木が「…そんなに見られてると言えないだろ」と眉を下げてはにかむ。

【流川】
『10回ゲームしよう!』と言ったら、怪訝そうにこちらを見てきた流川に『好きって10回言って!』と続けると「…断る」と眉間に皺を寄せられる。「どうしてもダメ?」「言ってもどうにもならねーだろ」はぁと溜息をつくと後ろを向いた流川の背中に、まあ私が嬉しくなるだけだからねと笑いかければ「…おめーが嬉しくなるのか?」とチラッとこちらに振り向いた流川が聞き返す。「言ってくれるの?」「気が変わった」ポリポリと頬を掻きながら近づいてきた流川に「何回言ったら数えてくれ」と言われたけどこちらが途中で恥ずかしくなって俯いていたら、「10回言ったか?」と流川が顔を覗き込んでくる。だからなのか、私のこと好き?と聞くはずがテンパったのか流川くん好き!と顔を上げてしまうと「…やっぱり意味ねーな」ふっと笑った流川にキスされる。

【桑田】
『10回ゲームしよう!』と言ったら、「懐かしいな」と笑顔で駆け寄ってきた桑田に『好きって10回言って!』と続けると「…え、」とその場で固まる。「言えないの?」「…言えるけど?」笑いながら見ていたら桑田が睨み返してきたけど、そのまま見続けていたら少ししてから「…言いづらいだろ」としかめた顔で横を向く。そんな桑田の横顔を見ていたら「…ちゃんと言うから。だからそっち向いててもらってていい?」とバツが悪そうにこちらに視線だけ向けてくるから顔を背ける。するとものすごい早口で10回言った桑田は「…終わったよ」と心做しか息が切れてる。「早かったね」「でも10回言ったから」両手を広げて“10”だとこちらに手のひらを見せてくる桑田に私のこと好き?と聞くと一度視線をさ迷わせてから「うん、好き」と赤くなった顔で笑う。

【水戸】
『10回ゲームしよう!』と言ったら、水戸が頬杖をつきながらふっと笑ってこちらを見てくるから『好きって10回言って!』と続けたのに、水戸は目をぱちくりさせてるし顔も上がってる。だけど水戸の名前を呼ぶとハッとして「ハハ、ごめんごめん。好きって言えばいいんだよな?」もういつも通りの様子に戻った水戸が指折り数えながら言ってくれるからその様子をじっと見ていたら、7回目で水戸とふと目が合う。すると水戸がもう一度「…好き」と呟くけど、こちらから顔を背けて頭をポリポリと掻くと「なんか照れるな。…好き」と眉を下げて笑う。それでも再びこちらを向いた水戸は「なまえちゃんは大丈夫?…好き」っていつの間にか語尾が“好き”になってるから何も言えないでいたら「そういやこれって続けて言わねーとだっけ?オレもう言える気がしねーんだけど」心做しか耳が赤い水戸が手で口元を隠す。


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