ウサギの着ぐるみを着た六つ子

【おそ松】
何も言わないでいたら「なぁ、知ってる?ウサギは寂しいと死んじゃうんだよ」とおそ松に抱きつかれる。「…おそ松はウサギじゃないから」「まあそれはそうだけどさ」唇を尖らせたおそ松が「…でもそしたら周りが寂しくなっちゃうよな」とぽつりと呟くから頭を撫でたら「俺はウサギじゃないから寂しくても大丈夫だから」眉をひそめたおそ松が目を細め笑う。

【カラ松】
カッコつけてるカラ松に、それだと可愛いだけだよと笑うと「そういうものか?」と首を傾げる。「じゃあカラ松が思うカッコイイ人を想像して」「したぞ」「その人がウサギの格好してたらどう?」言われた通りに想像したらしいカラ松が「…確かに可愛いな」としみじみ呟くから、誰で考えたの?と聞けば「ハニーだ。ハニーは可愛けどカッコイイからな」とそれまでで一番の笑顔を向けられる。

【チョロ松】
「僕がこういう格好をするのもどうなんだって感じだよね。わかるよ、僕もそう思うから」と1人で頷くチョロ松。「つまり何が言いたいの?」「僕よりも君の方が似合うんじゃないかと思って」待ってましたとでも言わんばかりに見てくるチョロ松は「よ、良かったらだよ?良かったら君はこれ付けてみない?」早口でウサギ耳のカチューシャを差し出す。

【一松】
エスパーニャンコを連れている一松に、ウサギと猫とどっちが好きなのかよく分からないねと笑えば「猫年はないからこいつも一緒にと思って」と一松も笑う。「でもまあ、」チラリとこちらを見てきた一松は頬を染めながら「…おれは何の年でもきみといられるならそれが一番なんですけどね」とエスパーニャンコを撫でながら小さく呟く。

【十四松】
手が袖から出ていない十四松に、この服でもそうなんだと笑えば「ウサギの耳みたいじゃない?」と両手を上げる。「耳みたいではないかな」「えそうなの。ざんねーん」十四松は肩を落とすけど、次の瞬間には「でもこういうことも出来るんだよ」にっこり笑うと「ほらきみもウサギの耳!お揃い!」こちらの頭に服の袖を当てて自慢げ。

【トド松】
「トッティ可愛いでしょ?」斜め上にスマホを構えて自撮りしているトド松にぴったりくっつき一緒に写りこもうとしたら「も、急に来るとびっくりするでしょ」と溜息ついてる。謝りながら離れたらチラッと耳が赤いのが見えたから、耳赤いよと言ったら「…ボクの耳はこっちだから」頬を膨らませたトド松がぷいっと横を向く。


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