一緒にイルミネーションを観に行ったら…?

【走】
彼女が寒そうにしていることに気付いた走は「…あの、手!繋がないか?」と少し頬を赤く染めながらも手を差し出す。そのまま手を繋いで観て回っている時に、綺麗だねと走を見ても反応はない。「走くん?」「…ごめん、何?」ハッとした走にもう一度、綺麗だねと言ったら改めて周りを観た走が「……確かに綺麗だ。俺、緊張してるから今初めてちゃんと観たかも」と照れくさそうにはにかんで笑う。

【榊】
少し離れた所にいる榊を呼ぶと「…なんだよ?」と渋々来てくれる。「写真撮りたい」「撮ったらいいだろ」「榊と一緒に」「はぁ?遠慮しておく」眉間に皺を寄せると先程までいた所に戻ろうとするから、1枚だけでいいから!ね?と服を引っ張ったら「…仕方ねぇな」と隣に並んで一緒に撮ってくれるし、結局なんだかんだで何枚も一緒に撮ってくれるけど、顔の近さに驚くと「1枚だけの約束だろ」とそっぽ向く。

【王子】
ぽかんと口を開けている王子を眺めていたら「どうかしたの?」とすぐに気付かれる。「真剣に観てるから」「なんだ、そういうこと」ふっと表情が緩んだ王子は「今までイルミネーションを綺麗だと思ったことなんて特になかったんだ。だけど今日は君と一緒だからなのか綺麗に見える、不思議だよね」クスクス笑うと「…どうやら僕は君に変えられてしまったみたいだ」と優しく手の甲で頬を撫でられる。

【神童】
「寒くない?大丈夫?」ふと顔を覗き込み聞いてきた神童の耳が赤いから、大丈夫だけど高志くんこそ寒くない?と聞き返すと「僕は寒くないよ」ときょとんとされる。「でも耳赤いよ?」「え、本当に!?」恥ずかしそうに耳に両手を当てて隠した神童は「さっきまで君のこと見てたからかも。楽しそうにイルミネーションを観てたから目が離せなかったんだ」恥ずかしそうに眉を下げて笑ってる。

【ニコチャン】
「…うー、さぶ」両手をポケットに突っ込んだニコチャンに、だから私1人で良かったのにと言えば「はぁ?夜に1人で出歩かせるわけにはいかねぇだろ」と顔をしかめる。「すぐ子供扱いする」「子供じゃなくて彼女扱いだっていつも言ってんだろ。…って、こんなこと言わせんな!恥ずかしいんだからよ」はぁーっと溜息をつくと顔が赤くなったニコチャンに頭をわしゃわしゃと撫でられる。

【ユキ】
「はしゃぎすぎるなよー」1人で遠くまで行こうとしたら名前を呼んできたユキに、そんな子供じゃないよと言えば「どうだかな」ふっと笑ったユキが手を繋いでくる。「ユキから繋いでくれるの珍しい」「誰も他の奴のことなんて見てないだろ、どうせ」そのままユキは顔を近づけてきてキスしてくるから、外なのにと呟いたけど「だから誰も見てねぇよ。お前もイルミネーション観なくていいのか?」と楽しそう。

【ハイジ】
「綺麗だな」隣にいたハイジが呟くから、本当だねと振り向いたら目を細めたハイジの視線はこちらに向けられてる。それがなんだか恥ずかしくて再びイルミネーションを観たのに「君が綺麗だってことだぞ?」とハイジはにこやかに笑う。「…そういうこと言わないで」「言いたくなったんだ。仕方ないだろう?」ふっと口角を上げたハイジは「君と観に来て良かった」とようやくイルミネーションを観てる。



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