手を繋ぐ

【三井】
手を繋ぎたくて右隣の三井をチラチラ見ていたら、こちらに視線を向けて「どうした?」と首を傾げてる。「手を繋ぎたくて」「…手だぁ!?」その場で立ち止まると顔をしかめた三井が服で手を拭ってからこちらに向き直り「ほらよ」と差し出してくれたのは右手。「…握手するの?」「何のことだ…?」少し考えた後に「だからこうだろ」と顔を真っ赤にさせた三井はこちらの左手をぐいっと取って手を繋ぐとそのまま並び順を入れ替わって車道側を歩いてくれてる。

【木暮】
彼氏の木暮先輩に、手繋いでください!とおずおず手を差し出すと「もちろん喜んで」と少しはにかみながらも手を握り返してくれる。一緒に歩いている時、ふと木暮を見上げると目が合って木暮の顔がどんどんと赤くなっていく。「え、大丈夫ですか!?」「あはは。うん、大丈夫」頬を掻いている木暮はそう言って笑うけど心配で、本当ですか!?と詰め寄れば「…まあ、好きな子と手を繋ぐのなんて初めてだから緊張はしてるけど」眉を下げて笑ってる。

【宮城】
バスケ部員と話が盛り上がっていたら、先程まで少し離れた場所からずっとこちらを睨みつけてきていた宮城がとうとう痺れを切らしたらしく「遅くなったらダメだからもう終わりー」と手を掴まれて帰宅することに。「え〜あと少し」「もうオレ十分待ったじゃん」「リョータ…ヤキモチ?」「いいだろ、別に」そんなやり取りをしていたら頬が赤い宮城が自分の上着のポケットにこちらの手も掴んだまま入れるから「リョータの手あったかい」「いちいち言わなくていいと思うんだけど」横目で見てくると唇を尖らせてる。

【流川】
バスケ部の練習終わりに待ち合わせしていたら「悪い、遅くなった」と流川が小走りでやって来る。「練習終わったばかりでまた走って疲れない?」「これくらいなんてことはない」他愛もない話をしながら歩き出したら流川が無言で手を繋いできたから、ふふっと思わず笑うと何故かじーっと見つめられる。「な、なに?」「お前が喜ぶっていうのは本当なんだなと思って。たまにはあのどあほうも役に立つ」ふっと口角が上がってる。
(「彼女とは手を繋ぐもんだぜ」って桜木に言われてその場は溜息ついて無視してきたけど実践してみた流川)

【水戸】
1人で帰っている水戸を見つけて、水戸くん!と手を取り隣に並ぶと「一緒に帰る?」と水戸の表情が緩む。そのまま少し歩いていたけどしばらくすると後ろから、洋平〜!と水戸を呼ぶ声がしたから、先約あったんだねと去ろうとしたのに「いいじゃん、一緒に帰れば」と手を離してはくれない。みんなが歩く少し後ろを水戸と2人で並んで歩いていると、先程までとは違って2人とも会話がないけれど水戸が手を繋ぎ直してきて指を絡めるから緊張することには変わりない。


【水戸A】
手がぶつかるとどちらからともなく手を繋いだけど、最初は水戸から手を繋いでくれていたことをふと思い出して聞いてみると「そうだったっけ?」と水戸は目を細めて笑う。「スマートだったね」「別に普通でしょ」「かっこよかったよ」「それはお前の前だしカッコつけることに必死だったからかも」なんて話している間にも、話に夢中で人とぶつかりそうになってる彼女を何も言わずにエスコートしてくれてる。



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