彼女の実家に初めて行ったら…?

【走】
「…あの、俺!」緊張してる走は肩が上がってて自己紹介すら一苦労。そんな走に、うちの親怖くないはずだから大丈夫だよって話していたら「本当に仲良いね」「…え、」彼女の親に声掛けられると顔を上げた走が「あの、俺…彼女のこと大好きなんで。絶対に悲しませたりはしません」と真剣な顔してる。「…プロポーズ?」「いやこれは違うから、まだ」真っ赤になった走がアタフタしつつ弁明する。

【榊】
彼女の親の前で明らかに猫を被ってる榊は彼女の部屋に着くなり視線を逸らし頭を掻いてる。大丈夫?と顔を覗き込むと「…お前俺のこと話しすぎなんじゃねぇの」と溜息ついた榊に睨まれる。「ダメだった?」「ダメってことでもないけど想像を裏切るわけにはいかないだろ」再び溜息つくとまだ横を向いたままの榊が「…お前の部屋、初めて入った」と呟くとスタスタ歩いていって座るけど顔が赤い。

【王子】
彼女の親を前に、されるがままだった王子は彼女の部屋に着くなり「…疲れた」と顔をしかめて三角座りしてる。ごめんねと顔を覗き込んで隣に座れば「別に君が謝ることではないと思うんだけどな」とクスクス笑った王子が「…だけどこういうこと、していいのかなってちょっと思うよね」目を細めると少し長めに触れるだけのキスをして「顔赤くなってる」とふっと笑って首を傾げながら見てくる。

【神童】
「これ良かったら食べてください」手土産を持ってきてくれた神童に、気を使わなくていいのにと親子で声が揃うと「僕が食べて欲しかったんですけど、こちらこそすみません」と神童が頬を掻きながら眉を下げて笑う。帰り際に「緊張したけど楽しかったな」と神童が笑うからほっとしてたら「今度は君がさくらんぼ食べに来る?少し遠いけど、僕の実家にさ」顔も耳も真っ赤にした神童がはにかむ。

【ニコチャン】
「…なぁ、俺おかしい所ないか?」待ち合わせ場所から玄関前までで何度も聞いてくるニコチャンの全身を下から上まで見てたら違和感を感じる。…あ、髭!と指さすと「そこはまあ、ちゃんとしないとだろ」とニコチャンが顎に触れてるから、何でですかと聞けば「そりゃお前んちだからさ」と顔赤くする。私のこと大事なんですねと腕を組めば「そうだよ、大事なんだよ」ともうやけくそになってる。

【ユキ】
家族の前ではソツなくこなしつつも作り笑いしてたようにも見えるユキ。だから部屋に来てから、大丈夫?と聞けば「そりゃお前の家族なんだ。嫌われるわけにはいかないからな」とユキが眉を下げ溜息をつく。そんなユキに、そっか。でも無理しないでねと思わず嬉しくて笑えば「無理させてくれていいんだけどな、こういう時には」ふっと口角を上げて笑ったユキが指先で頬を撫でてくる。

【ハイジ】
いつの間にか家族と意気投合して仲良くなってるハイジが、いつもの名前を呼び捨てとは違って「なまえさん」と呼んでくる。それがなんだか新鮮で思わずハイジをじっと見てしまっていたら「…やっぱりどこか変か?」とコソッと聞かれる。「変なくらい自然」「…それは褒め言葉なのか」眉をひそめて笑ったハイジが「でもまあそれなら良かった。ありがとう、なまえ」いつも通り呼び捨てで名前呼ばれるからやっぱりこっちの呼び方の方がいいなと改めて思う。



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