彼女が悩んでいたら…?

【走】
「…あんたのそんな顔見たくないんで俺に出来ることがあるなら言ってください」真っ直ぐ見てくる走があまりにも真剣だから笑ってしまうと「なんで笑ってるんですか」と居心地悪そうに顔をしかめ視線を逸らす。「大したことないかもしれないよ」「それでもあなたにとっては大切なんでしょう」再び見てきた走が目を細めてはにかむ。

【榊】
彼女が何も言ってこないと榊はしびれ切らし「お前何か悩んでるだろ」と詰め寄る。「迷惑かけられないし」「誰が迷惑だって言った?」じっと見てくるから、いやでも…と目伏せたら「お前俺だと役に立たねぇと思ってんの」「そんなことない」「じゃあ何かあるなら言えばいいだろ。…心配なんだよ」視線を逸らした榊は最後だけ声が小さい。

【王子】
「何かあったのなら僕でも話を聞くことくらいは出来るけど…」彼女が何かを言う前に気が付いてくれる。「なんで悩んでるってわかったの?」「そりゃまあ、伊達に君のこと見てきてないからね」ふぅっと息を吐くとクスクス笑った王子は真剣な面持ちになると「…それで、何があったの?」と眉を下げながらおずおずと顔を覗き込む。

【神童】
「一緒にどうすればいいか考えようよ。僕は何があっても君の味方だからさ」彼女の顔を覗き込んで笑う。「それだと百人力だ」「そうでしょ」はにかみ笑う神童の耳が赤いから、好きだなぁとふと呟いてしまうと「えっと、…それが君が悩んでたこと?」顔を赤くした神童が首を傾げる。「ごめん別のこと」「…そっか」と心做しか残念そう。

【ニコチャン】
「俺だって無駄に歳くってきたわけじゃねぇんだぜ?」彼女の頭をぽんぽんする。「年下扱いしないでください」「だって年下だろ、お前」不貞腐れる彼女をものともせずニヤリと笑うニコチャンは「ほら、先輩に話してみろって。案外解決するかもしれねぇだろ」とやはり彼女の頭をぽんぽんすると相槌を打ちながら話を聞いてくれる。

【ユキ】
「根詰めすぎなんだよ、お前は。たまには休むことも大事だぞー」弱い力でデコピンされるから、ユキだって休んでないじゃんと唇尖らせれば「休んでるよ」「休んでない」と言い合いになる。すると「じゃあ今日は休むか」とユキが溜息つくから2人でのんびりしてたけど夜になって「…そういえば何で悩んでたんだ?」「忘れた」「休むことが大事って分かって良かったな」力が抜けたようにユキが笑う。

【ハイジ】
「走りに行かないか?気分転換になる。その後でもう一度悩んだって遅くはないさ」差し出されたハイジの手を取れば「寒くない格好で行かないとな」とハイジが微笑む。「私走るの速くないよ?」「速く走ることが目的ではないからな」笑うハイジはこちらのペースで走ってくれて「君と走ると楽しいんだな」とずっとニコニコしてる。



[ 48/93 ]

[*前] | [次#]

[目次]

[しおりを挟む]
[top]



×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -