好きな子の首筋の虫刺されをキスマークと勘違いしたら…?

【遙】
「そこ、虫刺されか?」首筋を見てきた遙が聞いてくる。「そうだよ。痒い」「災難だったな」表情を緩めた遙に「冷やすと痒くなくなるのか?」とプールから上がったばかりなのに熱い手を首筋に当てられる。それが何故だか恥ずかしくて、こんな所だと何かの痕みたいだよねと顔逸らして笑えば「…そうかもな」と遙もぷいっとそっぽを向くし話題選び間違えたって思ってると2人して黙り込んでしまう

【真琴】
「……えっと、あの!今日も暑いね!?」見つけた瞬間から声が大きくなった真琴は突拍子もないことを言い出す。だけど「そうだね」「明日も暑いんだって」と話している間にも首筋が目に入るから真琴の顔は真っ赤だし段々と目が合わなくなる。そんな真琴を大丈夫?と覗き込めば「え、俺!?俺はいつも通りだよ」と笑ってみせるけど、ずっとアタフタしていてどう見てもいつも通りじゃない。

【凛】
「…なぁ、そういうのは隠した方がいいんじゃねぇの」居心地悪そうに横を向いて呟く凛に、何のこと?と聞き返すと「…だからその、首ん所のやつだよ」と最後の方が早口。「やっぱり気になる?虫刺され」「は?虫刺され…?」目を丸くさせた凛に、そうだけどと答えれば「彼氏はいないのか?」「いない」「仲いい男とか」「凛のこと?」次々と質問されて答えていくと、凛が小さくガッツポーズしてる。

【宗介】
いつもは頭に手を置いたり撫でたりとよく触れてくるのに何故か今日は何もしてこない。そんな宗介に、私何かした?と顔を覗き込むと「…あー、いや」と歯切れ悪く顔を逸らされる。不思議に思っていたら「なぁお前ここ」宗介が自分の首筋を指さす。「もう蚊いるんだよ。嫌だよね」「だよな」ははって声を上げて笑った宗介は「刺されすぎないように気をつけろよ」と頭をわしゃわしゃ撫でてくる

【郁弥】
「…あのさ、」と何か言いたげな郁弥は目が合うと「やっぱり何でもない」と顔を背ける。そんな郁弥に、溜め込んでると体に悪いよと笑えば「キミがいいなら言うけど」と前置きした郁弥が目をじっと見てきて「…キミの彼氏ってちゃんとした人だよね?」と真剣。「彼氏?いないよ」「…え。じゃあそれ……」ハッとした郁弥は慌てて手で口を塞いだけど「虫刺され」「…そうなんだ」目も見れなくなり真っ赤

【日和】
「ここ赤くなってるよ」彼氏がいないことは知ってるけど、自分の首筋を指さしてあえて聞く日和。「虫に刺された」「そうなんだ。良かった」目を細めて笑った日和に、何が良かったのとおずおずと聞けば「あはは、ごめんごめん。今のはこっちの話」と日和が眉を下げるからそれ以上はなんとなく聞けないけど、別れ際に「そうだ。ここ、お大事にしてね」みんなの前で自分の首筋を指さして笑う。

【旭】
首筋をじっと見るなり固まった旭の名前を呼べば「…わ、悪い。どうした?」とよそよそしい。落ち着きがなくなった旭は急にキョロキョロし出して人が来ると間に立ちはだかる。そんな旭を見返すと、人が遠くへ行ったのを確認してから振り返るとビクッと肩を上げ驚いた後「…話聞いてなくて悪かった。あと気になるからこれ着ててくれ」と手に持っていた上着を着せられフードも被せられる

【貴澄】
「そこどうしたの?」貴澄も彼氏がいないことはなんとなく知ってるけど一応聞く。「虫刺され」「あはは、キミも?」眉を下げて笑う貴澄が「僕も昨日ここ刺されたんだ。痒いよね」と腕を見せてくる。そんな貴澄に、お揃いだねとふと言えば「ふふ、そうだね。キミと一緒か〜、嬉しいな」頬杖つくと首を傾げ見上げてきた貴澄が「でも痒いのは嫌だから刺されたくはないよね」と少し頬を染めて笑う

【楓】
「これ持ってろ」タオルを首に掛けてきた楓に、いらないんだけどと返そうとしたら「いいから持ってろ」と凄まれる。押し負けて仕方なく首に掛けたままでいる。帰り支度始めた楓に、タオルを返そうとしたら「いい。家まで掛けてけ」とこちらを見もしない。「あと明日は首元隠れる服にしろ」「いや暑いし」「じゃあ明日もそれ使え」って理由は最後まで言ってくれない。というかタオル返されても、アイツの匂いすんなとか思ってしまうのが嫌だから使えない。



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