バレンタイン後日談

【遙】
魚の形をしたチョコを見つけたから、鯖だよ!と自信満々に渡したら「…これは鰯だ」と言われてしまった翌日、執念で見つけ出した鯖の形のチョコの画面をスクショして遙に見せる。「…鯖だな」「鯖だよ!」「鯖の味がするのか…?」画面をまじまじと覗き込んでくる遙は「来年はこれをくれるのか?」と顔を上げこちらを見てくると表情はそこまで変わらないけれど見るからにウキウキとしてる。

【真琴】
「これこの間のお礼に貰ってくれる?」はにかむ真琴に渡された小さな袋を開けると中にはヘアピンが入ってる。「付けていい?」「もちろん」少し頬染めながら笑う真琴はピンを付けた姿見て「良かった、似合ってて」と眉下げて笑うと「なまえが使ってたら可愛いかなと思ってそれにしたけど想像以上だよ」と耳打ちしてからこちらから離れ「本当にありがとうね。美味しかったよ」と更に顔赤くする。

【怜】
「お返しに何か欲しいものはありますか?」と眉下げながら怜が笑う。「怜くんが選んでくれるならなんでも」「…それはつまり、僕にお任せってことですか?」首を傾げる怜に、ごめん!それじゃあ困るよねと付け足し言えば「そんなことないです。僕があなたを喜ばせてあげられるチャンスじゃないですか」と笑った怜は「…良いでしょう。僕にお任せください!」と自信ありげに眼鏡をかけ直す。

【渚】
「なまえちゃん一緒にお菓子食べない?」笑顔の渚が机の上に並べるのはチョコ菓子ばかり。「私があげた分じゃ足りなかった?」「そんなことないよ!まあ僕はすぐに全部食べちゃったんだけど…」照れたように頭掻いた渚は「それでさ後で、キミと美味しいねって話しながら食べたら良かったな〜と思って」わざとらしく唇尖らせるとと「だから今日はキミと一緒に食べたいんだ」とこちらを見て笑う。

【凛】
チョコを渡した日は心做しか凛の目が潤んでいた気がして、今日も顔を覗き込んでみれば「…なんだよ」と居心地悪そうに視線を逸らされる。「昨日泣いてた気がして」「…泣いてねぇよ」そのまま横を向いた凛は「まあでもお前に貰えるとは思ってなかったから驚きはした」と呟くから、嬉しくなってもう一度顔を覗き込んでみれば「…だからなんだよ」と照れ隠しなのか頭をわしゃわしゃ撫でられる。

【宗介】
「欲しいものってあるか?」突然の質問に意味が分からず首傾げていたら「ホワイトデー。何がいい?」と宗介が再び聞き返す。「お返しくれるの!?」「…俺のことなんだと思ってんだよ」わざとらしく溜息ついた宗介はフッと笑うと「とりあえず今度どっか行くか」と立ち上がり近付いてきて抱きしめられる。「何してるの?」「お前のこと抱きしめたくなった」呟く宗介は首筋にキスしてる気がする。

【百太郎】
チョコをみんなに自慢して回ってると聞いて百太郎に問いかけたらすぐにテレビ電話掛かってくる。「ほら、センパイから貰ったチョコっスよ!めちゃくちゃ美味かったっス!!」顔の横に空になったチョコの包みを掲げた百太郎はずっと笑顔で「センパイにチョコ貰えたのが俺チョー嬉しくて!めちゃくちゃ幸せだなって思ってたんス!」と画面越しでも分かるくらいに身を乗り出し話してくれる。

【旭】
「チョコ本当にありがとな!」周りに人がたくさんいる中、笑顔で声を上げる旭に、他の人にはあげてないのと小声で伝えれば「…それって俺だけにくれたってこと?」と旭までつられて小声になってる。「そうだよ」「…そっか」噛み締めるように呟いた旭は、よっしゃとガッツポーズすると「昨日はお前にチョコ貰えてめちゃくちゃ嬉しかったし今もそれ嬉しい」と顔真っ赤にしながらもにっと笑う。

【貴澄】
スマホを眺める貴澄に、何見てるのと聞けば「キミも見る?」と笑顔で見せてくれたのは先日あげたチョコの写真。「…これ私があげたチョコレート?」「そうだよ。僕嬉しくって」少し頬を染めると目を細めた貴澄が「食べちゃうのが勿体ない気がして写真撮っておいたんだよね」ふふっと笑った貴澄が「これが美味しくてこっちは食感が良くて〜」と写真を指さして、事細かに感想を教えてくれる。

【郁也】
朝一番に「昨日はありがとう」とコソッと言いに来てくれた郁也にちゃんと美味しかった?と聞けば、こちらの声が大きかったのか周りに注目されてしまう。すると何かを言いかけてたものの言葉が詰まってしまった郁也に「…こっち」と手を引っ張られて人の少ない所まで来ると、辺りを見回してから息を整え「美味しかったよ、とっても」と呟くとこちらを真っ直ぐ見てきた郁也は顔が赤い。

【日和】
友達以上恋人未満な日和にチョコ渡せずにいたバレンタインの翌日、日和が大学に。「君も今帰り?だったら一緒に帰らない?」日和のペースに乗せられ一緒に帰ることになると話が一段落ついた所で「…僕、君からチョコ貰えると思ってたんだけどな」と日和が眉下げ笑う。私も渡したくて用意してたと顔上げれば「ありがとう。何でもない日に貰う方が嬉しいよ」と目細めた日和に手繋がれる。

【夏也】
「休憩しないか?」飲み物持ってきてくれた夏也の隣に座り直せばマグカップ渡される。お礼言って飲むまでずっと夏也が見てくるから、飲みにくいよと笑えば「そうだな、悪い」と笑った夏也も自分の分を飲む。「…これチョコレート?」「ホットチョコレートだ。美味いだろ」自慢げに笑う夏也は「お前と一緒にチョコを味わいたかったんだ。お代わりもあるからな」と鼻歌交じりで嬉しそう。

【尚】
[チョコありがとう。美味しかった]連絡来たから返事しようとしたらいつの間にか尚のアイコンがチョコに変わってる。[アイコンそれにするんですか?][そうだよ。とっても嬉しかったから] すると続け様に[それともこっちの方がいいと思う?]と尚から彼女の写真が送られてくるから[ダメです!いつ撮ったんですか!]とこちらもすぐに返事すれば[ふふ。内緒]と返ってきて微笑む尚が思い浮かぶ。

【楓】
視線を感じて振り向けば、目が合った楓がずんずんと近付いてくる。視線を泳がせながら頭を掻いた楓は横を向いて「…あー、チョコ。ありがとな」と尻すぼみに呟く。嬉しくて、どういたしましてと笑顔になってしまえば、こちらを見ながら一瞬動きが固まった楓が再び横を向くと耳を赤くしながら「…そんだけ。じゃあな」と呟くとこちらの頭を軽く小突いてから元いた場所に戻っていく。

【アルベルト】
クッキーあげたバレンタインの翌日もニコニコしながら両手を出してきたアルベルトに、もしかしてクッキー?と首傾げればアルベルトが笑顔で頷いてる。『すっごく美味しかった。君の愛情が入ってた?』翻訳アプリを見せられ恥ずかしくなりながらも頷き笑えば、いつの間にか覚えてた「好き」って日本語を笑顔で言ったアルベルトが触れるだけのキスするとぎゅっと抱きしめてくる。



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