絆創膏を巻くことに苦戦していたら…?

【走】
「俺、手伝いますか?」こちらに手を伸ばし既にスタンバイしてる走にお願いと指を差し出せば息をするのも忘れて慎重に絆創膏を巻いてくれる。だけど巻いてくれた絆創膏はヨレヨレだから「…ごめんなさい。俺下手くそで…」と走は巻き直してくれようとするけど改めて手が触れると、慌てて手を引っ込めた走が「…やっぱり先輩が自分でする方が綺麗かも」困ったように眉を下げてはにかむ。

【榊】
「何してんだよ?」怪訝そうに眉をひそめながら近づいてきた榊に絆創膏巻けないと言ったのに、榊は「それは大変だな」と向かい側に座って手元をじっと見てくるだけ。「…手伝ってくれないの?」「手伝ってほしいのかよ?」ふっと笑った榊に、お願いと指を差し出せば「…お前って意外と鈍臭いよな。前にも同じような怪我してただろ」と溜息つきながら絆創膏を巻いてくれる榊の顔は赤い。

【王子】
「…大丈夫?」首を傾げる王子に、大丈夫じゃないと笑いかけると「自分で巻こうとすると案外難しいよね」クスクス笑いながら絆創膏を巻いてくれる。お礼を言って、茜くんが巻けない時は私が手伝うよと顔を上げたら、目の前に顔があった王子が「…僕は自分で巻けるから」と横を向く。「遠慮しなくていいのに」「遠慮してるわけではないんだけどな」溜息をつくと力が抜けたように笑い出す。

【神童】
「絆創膏を巻くの得意なんだ、僕」眉を下げて笑う神童に、じゃあお願いしていい?と指を差し出すと「うん、喜んで」少し頬を染めながら絆創膏を巻いてくれる。「本当に上手だね」「妹にも絆創膏を巻いてたから」目を細めた神童に、これからもお願いしていい?と聞いたら「いいけど。…でも僕は君が怪我をしないでくれる方がよっぽどいいかな」だから気をつけてね、と困ったように再び笑う。

【ニコチャン】
「俺がやってやろうか?それ」自分を指さすニコチャンにお願いと指を差し出せば「お前にも出来ねぇことあるんだな。安心したわ、なんか」と楽しそうに笑うから睨んだら「だって俺がいないと絆創膏は巻けねぇんだろ?」ふと口角を上げたニコチャンが「そういうなんでもねぇことが嬉しいもんなんだわ」とこちらを真っ直ぐ見てくるけど恥ずかしかったのか「…つーわけだ」とすぐ目を逸らす。

【ユキ】
「…自分で出来るのか?」視線だけをこちらに向けるユキに大丈夫と答えた後も苦戦していたら「そんなことわざわざ頑張らなくてもいいだろ」はぁと息を吐いたユキがこちらに向き直る。「ほら、手貸せ」「いい」頑なに拒否してたら「こんなことで意地張ってどうすんだよ?」とユキは眉間に皺を寄せる。「…だって緊張するから」「そういうこと言われると俺も緊張するんだけどな」とにやにやしてる。

【ハイジ】
「俺が巻くぞ、無理はするな」笑顔で絆創膏を巻いてくれたハイジは巻き終えるなり指を掴んできてご機嫌。「…何してるの」「お前の指は細いなと思ったんだ」にこやかに笑うハイジはそのまま指を絡めて手を繋いできたから「…触り方がいやらしい」「…それは心外だな」眉をひそめて笑うけど「怪我したところ、痕にならないといいな」って大した怪我じゃないのに怪我したところを撫でてくる。


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