ガガッ
キーン
『はいはーい!!今日も今日とて担当は浪速のスピードスターの忍足謙也やで!!』
『ついで財前光ッスわ』
『ついでとは何やついでとは!!真面目にせい!!』
『めんどいッスわ。大体謙也さんがずっと喋ってるから俺やることあらへん』


今日はあの魔のおいでませ四天宝寺の日。
ぶっちゃけ魔王サマ恐くて堪らんわ本当。


『そーして今日のリスナーは白石も飛び入りやで!!』
『よろしくな子猫ちゃん達』

………え
何ソレキモい子猫ちゃん達とか何言ってんのこの人マジキモい

ガガッ
『キモいとは何や!一度言って見たかってん!!』

やけど子猫はないわ子猫は……

ボソッ
『………子猫ちゃん』

やめて謙也さん貴方まで白石部長の毒牙に苛まれないで。
子猫ちゃんとかマジ引きますから有り得へんから。

『………アイツ言ってそう』


………ア、アイツや、と……!?


まさか謙也さんに浮気疑惑!?
謙也さんと付き合い始めて確かに三ヶ月。三ヶ月、六ヶ月、九ヶ月……と付き合い始めてから三ヶ月ごとの節目に別れる問題起こるって言うけど!!!

『んあ?光どないしたんや白石。陰欝な空気纏ってブツブツ呟いてんやけど』
『放っきや謙也。男の子にはイロイロあんねん』
『いや俺も男の子なんやけど』
『まあそうやけど……』


『いやいや謙也はどっちかっていうと男の娘やろ』


『『『……………………』』』


誰!?
と慌てて俺達三人が振り向くと、伊達眼鏡をした黒髪のモサモサ。

『………………あ、氷帝の』

俺がぽそっと言うとその人は正解♪と無駄なエロ声で言った。


ガガガッガタンッ
『侑士やないか!!何でおんねん!!』
『何でって言われてもなぁ……いきなり幸村くんに「去ね!」言われた思たらココにいたんや……凄い不思議な力やな……』
『相手によって扱いが大きく違うんやな……』


白石部長が納得したように頷く。アンタ阿呆やろ。少し木手さんが可哀相や

『…………ほな侑士とトークすりゃええんか?俺コイツとなんか話しまくっとるから話すことなんかあらへんで』
『せや、俺らは心で通じ合っとるからな』
『そうそう……って気持ち悪いわ!!』



な…………………!!!!!

『……(ニヤッ)嫌やわ謙也ぁ。俺とやって心で繋がっとるよな?』
『え?はぁ?』
ガタガタッ
『!!!!!!???』

うわ、まさか白石部長もまだ謙也さんを……!?

『まぁ、そう言われるんは悪い気せぇへんけど………』

『!!!!!!!!!』

ま、まさかこれが別れの危機!?
オマケに謙也さんけして嫌みたいな態度やないっ……!
このままイケメン二人に心寄せられた謙也さんは俺から離れていく……!!
お前以上の奴なんてたくさんおるって……!!
たしかに俺レギュラーやけど、かっこええ訳やないしっ…!!

『………光がまたトリップしとるんやけど』
『まぁ、ええからええから♪』
『さっさとトークやんで〜まずは自己紹介頼むで!』
『氷帝学園テニス部、忍足侑士や。謙也の従兄弟やで』

どないしよう俺……
謙也さんが大事なのに、敵わないから諦めないとアカンなんてっ……!!

ガガガッ
『まあ侑士とは従兄弟やからイロイロ付き合いは長いわな』
『せやな、謙也とは小さい時から仲ええで』
『侑士くんは昔からそのエロ声なん?』
『せやで。周りにいた女の子目ェ回すくらいにはエロい声してたわ』
『謙也も目ぇ回してたやん』
『アッアレはちゃうわ!!』

…………!!!そ、そんな……


『まぁ何だかんだ侑士はかっこええからな。結構大変やったで』
『はは。侑士くんと謙也の光景目に浮かぶわ』
『謙也もよう振り回したわ』
『なんやてっ!?』

あ、ああああ………!!!

『つか侑士とはイロイロ話せるしな。救われたりもしたわ』
『ま、俺も謙也に救わるたりしたで』
『俺も部長として謙也のこと誇りに思っとるで』
『はは、俺も白石を四天の部長として誇りに思っとるで』

ッ〜〜〜〜〜〜〜!!!!

ドンガラガッシャーン!!
ガタガタガタガタッガガガッ
『……………………』
『ざ、財前………?』
『アカン……!!やってもうたかも……!!』
『げ、元気やな〜、財前くん』

ガタン……
『………俺帰りますわ。もう、ここには来ません。今までありがとうございました。』
『ちょ、何でや光!!』
『うるさいッスわ黙っとって下さい謙也さん』
『ひか、』
『さいなら謙也さん。』
バタン



『『『……………………』』』





















おいでませIN THE 四天宝寺
今回は忍足侑士さんでお送りしました





(すまん謙也……ふざけ過ぎたわ)
(光………!!)
(アカン久々にドS財前が降臨した……)


(あ…もしもし?財前ですけど)




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