涙が、ぽたりと落ちて、地面が黒くなった。「黒い、お花みたいだね」「ちょっと、不謹慎な花かもね」「珍しい、貴重な花になるかもよ?」「今は、だめだろ」「そうだね」目の前には、本物の花がずらりと並んでいて、仲間もみんな、この地面の花と同じ黒い服を着て、涙を流す人、前をずっと見つめている人、いろんな人が、仲間を追悼してた。「もう大人だし、泣いちゃだめだよね」「その前に、忍だし、泣いちゃだめだよね」「…そうだな」本当はみんな泣きたくせに。これだから忍って嫌な職業だ。「私、ひきずりそう」「任務に支障がでるかもね」「はやく、忘れなきゃ」「忘れなくていいよ」「どうして」「俺たちが忘れたら、こいつらは本当に死んじゃうから」「…そうだね」「俺たちの、記憶の中だけでも、生かしておきたいだろ」「うん、そうだね」「…だからさ」





「俺が死んでも忘れないでね」



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -