くそがつくほどいとおしい


「彼氏ができたの、連れてきていい?」そんなわけで私は友達の友子と近くの某ファーストフード店にいる。隣には私の元カレがいた。忍足侑士。あはは、変なの。なんであんたそこに居んのよ。おもろいにもほどがあるわ。とりあえず私はその様子をうかがった。なんだか知らないけど友子は侑士に影響されてか、関西弁とかしゃべってた。エセ関西人とか一番嫌いなんだよねー。しみ込んで、洗脳されてる感じがするから。とりあえずさっきから侑士は苦笑いしかしない。私はその光景をジュース(M)をすすりながら眺めた。変な光景。シュールな光景。ばかみたいな光景。いろいろな形容がなされるが、まあ一言で言ったら「くだらない」光景だった。世間のせまさが痛々しく感じられた。それにしてもよくもまあのこのこ現れてきたねコイツは。まさか友達の彼女が元カノとはね。天才侑士くんでもそこまで頭は回らなかったみたいだね。おもしろ。友子は侑士の腕に自分の腕をからめながら、イモを侑士の口に運んだ。(イモってポテトのことだよ)イモ喰ってるよ侑士。ばっかみてー。いやべつにイモに罪はないけどさ。まぬけだなと思った。その瞬間私の太ももに生温かな液体がこぼれおちた。目の前にはきょとんとした二人が私を見ていた。その顔はなんだかぼやけていた。ああなんだ、のこのここんなとこに来ちゃったのは私なんだ。まだこのクソ男のこと忘れてやしない。


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -