変化


雅治と付き合って数年がたった。雅治と遠距離恋愛を始めて数年がたった。私は今も彼しか見えてない。でも彼の瞳にだれが映っているのか私にはわからない。遠距離の弱点ともいえるだろう。男友達をつくろうにも作れなかった。私には雅治しか見えていなかったから。あの人としたいことを、ほかの男とする気にはなれなかった。私には、雅治しか、いなかったのだ。年に一度くらい、私は雅治と会った。特に、何をするわけでもなかった。直接会って話すよりも、携帯を通して話すことが多かったから、もはや私が雅治の何を知っているのかもわからなかった。「来週、会いに行く」急にそんなメールが来て私はなんだかむずがゆい気持ちになった。雅治に会えるんだ。どうしよう、別れの話とかされたら。しにたくなった。とにかく彼を待った。彼に会った。何も変わらない二人。否変わらないのは私だけなのかもしれない。彼はもうほかの気持ちを持っているかもしれない。外見だけが変わっていく私とは違って、内面も、変わってしまったのかもしれない。瞬間、唇に暖かな温もりを感じた。嗚呼、キスなんて何年振りだろう。涙が出た。心からわたしはこう思った。「…会いたかった…」もしかしたら変わってしまっていたのは私だったのかもしれないね。だからおねがい、ずっと私を引きとめておいてね


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