おむかえさん





昨日の豪雨が嘘のように今日は快晴。めっちゃ暑いねん。なんでまだ6月はじめなんに30度もあるんや。温暖化っちゅーやつか。しかも昼御飯の後やから眠気が半端ないねん。うちは今必死で睡魔に打ち勝とうとしていた。少し頭が冴えてきて目を開けると象形文字のような寝呆けた字と財前の背中がみえた。なんやねん。こいつ睡魔に負けとるわ。うちはかったで。でもこいつ寝てても頭いいんはなんでやろか。めっちゃ羨ましいねん。てか恨めしいわ〜。なんでこう人間平等やないんやろ。こいつむかつくわ。消しゴムなげたろ


ドカっ



野球のピッチャー並に投げた消しゴムは財前の頭にヒットした。




「・・・・なんやねん」

「別に〜なんかむかついたんや」

「なんやそれ。ふざけとるやろ」

「ふざけてへんわ!あんたが天才なのが悪いねん」

「ようわからんわ。とにかく静かにしとけ」



財前はうちをかるくあしらって再び夢の中へ返っていった。せっかく起きたとおもたのに。こいつ睡魔に負けとるくせにかっこええなあ。うちは睡魔に勝てるのにこいつにはかてへんわ。









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