心配



『名前』

『……千歳?』

『もうお別ればい』

『えっ…』

『俺は猫の国に旅立つばい』

『は?』

『猫と一緒にジブリ見ながら仲良く暮らしてみたか』

『はい?』

『名前…元気で』

『え?ち、ちょっと!』















「う…ち、とせ…どこいく…」

「あれ、名前寝言いってるばい」

「すっかり熟睡やな!シャッターチャンス〜」

「ユウ君、しっかりとるんやで!」

「…あほ……千歳のば…か……… 」

「………俺の悪口いってるばい」

「あはは〜嫌われとるやん千歳」

「謙也、うるさかよ!」

















「…ふあ…よく寝た…」


ふと目が覚めるとそこはサービスエリア。ああ、あたし結局寝ちゃったんだ。ていうかなんか変な夢見た気がする…



「あ、千歳。おはよ」

「………名前…ホントは俺ん事どうおもっちょるん?」

「は?」





また千歳が変なこといってる。前にもこんなことないっけ。あたしはとりあえずスルーしてトイレにでも行こうとした。もちろん遠山君やら謙也やらはお土産をあさりにいったわけで、バスの中はがらんとしてる。そんなバスの一番後ろにはジャージをかぶった物体が





「…白石?」

「………………」



返事がない。まだ落ち込んでるのかな。







「名前―」

「あ、いまいく」




なんかちょっと心配だった。







人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -