やっぱり、貴方が大好き
「名前!」
あ、千歳だ
「よう走ったなあ。謙也と仲直りはできたんか?」
「うん、一応…」
白石に続いて小春たちもかけつけた。みんな息切れなんてしてない。運動不足はあたしだけだね
「…心配かけてごめん」
「ええよ、おもろい名前見れたし」
「……………」
ユウジと財前君がゲラゲラ笑っている。むかつくなあ
「名前、手」
床に座り込んでいたあたしに千歳が手をかしてくれた
「千歳、ありがとう」
「よかよ。部屋戻ると?」
「うん」
なんか今日は疲れた。無理して笑ってたからかな。あたしは謙也や白石に「おやすみ」といって部屋へ戻った
▽
「千歳」
「ん?」
「心配かけてごめんね」
「よかよ。謙也と仲直りできてよかったばい」
千歳はあたしが元に戻ったのが嬉しいらしく、にこにこしている。ちょっとかわいい。
「…謙也ってさ」
「ん?」
「一年のとき、あたしにマネージャーの仕事教えてくれてたんだよね」
「へえ」
「だから謙也とは部員の中でも話すほうで」
「うん」
「…結構仲良いと思うんだよね」
「………うん(少し主従関係入っとるけん)」
「だから謙也にああやって言われて悲しかったの」
千歳は笑ってあたしの頭を撫でた。
あたしは謙也は好きだ。でもはっきりとわかる。千歳への感情とは全く別物で、あたしは千歳を
「…愛してる」
「え?」
「…なんでもない」
「変な名前ばい」