鬼ごっこ



「はあ、はあ」
「名前ー!はよとまらんかい!」








もうかれこれ一分以上鬼ごっこをしている。万年運動不足のあたしはもうヘロヘロだった。ていうか自称スピードスターから逃げてるあたし、すごい








「名字!廊下ははしるな!」
「ほう、食後の運動か」
「おまえさんら何しとるんじゃ」







真田君と柳君と仁王君だ









「お、名前ちゃんえらい元気やなー、謙也何しとるん?」
「名前先輩、走れたんですね」







忍足君と鳳君だ。ていうか鳳君ひどい








あたしは館内をぐるぐる走り回った。至る所で皆に色々いわれながら、ひたすら走った








「はあ、はあ、」
「名前!ええかげんにせい!!」










その瞬間、何かがあたしにタックルしてきた。謙也だ











ドテッ




「ぶっ」








謙也があたしの腰にタックルしてきてそのままこけた。なんなんだ一体!鼻ぶった!いたい!








「やっと捕まえた…っ」
「やだっ離して、離せっ」
「離さん!」









謙也はあたしを抱き起こして謙也と向き合うようにして座らせた








「…名前」
「…………」
「…にげんといて」
「………うん」
「……名前」














「ごめんな」










なんだかわからないけどその瞬間涙がぶわっとふきでた









「わっ泣くな泣くな!俺が千歳に怒られるやろ!」
「……う」








謙也は服の裾であたしの顔をゴシゴシ拭いた








「…い、いひゃい…」
「あ、すまん」
「………」
「あんな、」













「やっぱいつもの名前が1番や。せやから元戻って」











やっぱりあたしの涙は止まらなかった






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