皆の休養日


「名前〜」
「…ん……」
「名前〜」
「…千歳?…何?」






目を覚ますと退屈そうな千歳が隣でごろごろしていた。二時間も昼寝してたのか…






「おはよう…」
「名前〜暇〜」
「…目さえちゃった?」
「今日4時間くらい昼寝してるばい」
「…さすがにしすぎか」










ガチャ!








「え?」
「財前」
「また財前君か…ちょっとノックしてって何度いったらわかるの」
「…もう限界や」








急に部屋に入ってきた財前君はバタっとあたしと千歳がごろごろしているベッドに倒れこんだ。そしてあたしから枕をもぎとった







「ちょっと、財前君」
「…俺は眠いんや…」
「目の下クマだらけばい」
「財前君寝てないの?」
「…あの部屋にいると騒がしいし…トランプやらされるし…俺の休養日がなくなってまう」
「…………」








確かに壁の向こうから騒がしい声が聞こえてくる。こいつらは休まなくても大丈夫なのか







「じゃ、俺が財前の代わりに参加してくるばい」
「え、」
「もう眠気もないし」
「…じゃああたしもどっかいこうかな」






トランプには参加したくないし。財前君は放置しても大丈夫だろう。あたしと千歳は廊下へ出て、千歳は隣の四天部屋へ、あたしはあてもなく廊下をさまようことにした。


























にしても広いなあここ。さすが跡部の旅館…。あたし今どこにいるんだろう







「あ!名前!」
「菊丸君」
「めずらしいにゃー名前が青学の階にいるなんて」
「…なんか暇で」
「俺は今日はばっちり休んだよん!」
「今はなにしてるの?」
「トイレの帰り。で、部屋ではトランプしてるんだ〜」
「…トランプ…」





どいつもこいつもトランプが好きだな…







「名前も暇ならトランプやる?」
「えっいや、あたしはいいや…」







残念そうにする菊丸君にバイバイしてあたしは再び廊下をさまようことにした






















「あー!名前先輩!!」
「赤也君」
「なんか久しぶりッスね!」
「いや、今朝あったばっかだから」
「今なにしてるんスか?」
「暇だからちょっとぶらぶら」
「え!それなら立海の部屋で遊びませんか?」
「…トランプはヤダ」
「違いますよ、今柳先輩の怖いもの探ししてるんスけど」
「…暇なんだね…」
「なかなか見つからなくて」





随分あやしい遊びをしてるなあ。とりあえず関わりたくないからそそくさとその場を立ちさった








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