わがまま


「名前ごめんって」
「………」
「名前って運動できひんかったんや」
「ユウ君!!率直すぎ!!」
「名前は何しててもむぞらしかねー」
「……………」





もうやだ。帰ろう。皆そんなにあたしのことバカにして楽しいか






「…名前ごめんな、ワイ名前が運動オンチなんて知らんかったわ」
「…いや、いいんだよ。遠山君に怒ってるんじゃないから」






あたしはキッと千歳を睨んでみたが千歳に抱き締められて頭を撫でられるだけだった。







「…帰る…」
「じゃ俺も」







あたしは千歳をくっつけながら部屋に戻った。














「よし、決まりや!」
「白石次なにするん?」
「先輩俺寝たいんやけど」
「次はな、トランプや!」







小春に連れられ四天部屋へいくと、なんだか話がやけに進んでいた。もうやなんだけど





「名前!次はトランプや!つまり頭脳戦…名前に有利な遊びやで」
「………はあ」
「じゃ、俺小春とペア―」
「俺は名前とペアがよか」
「おい勝手にペアつくるんやないで」







ほんっとにまとまりがない。遠山君は石田君の膝に頭を乗せて昼寝してる。あれが本当の休養日の過ごし方だろう






「……千歳…」
「ん?」
「トランプやるの?」
「名前がやるなら」
「……………」





トランプやりたくないなあ。もう千歳と部屋でごろごろしていたい。







「千歳…」
「ん?」
「一緒に、ごろごろしたい」
「はいはい」







千歳はあたしの手をとって立ち上がった。団体行動を乱すのはよくないけど…今日くらいはいいよね












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