山菜の干物
散歩したあと千歳と部屋で昼寝(二度寝?)をした。起きたらもう12時を過ぎていた。
「千歳、ご飯いこう」
「ん〜〜」
「ほら、寝呆けてないで」
頬っぺたをぺちぺち叩いたら少しだけ千歳の目が開いた。熊みたいにでかい奴を引きずって食堂へいくと、やはり人はほぼいない。
「侑士君」
「名前ちゃんやん」
部屋の隅で本を読みながらご飯を食べている侑士を見つけた。
「侑士君は町には行かなかったの?」
「ああ、休養日まで岳人のお守りはごめんや」
確かに。あたしも千歳のお守りは嫌だ。千歳、起きてくれないかなあ。なんでこんなにでかい男を引きずらなくてはいかないのか
▽
昼御飯が運ばれてきて、あたしと千歳はゆっくりたべはじめた。しばらくすると、入り口の戸が勢いよく開いた
「ただいま―!」
「あ、遠山君だ」
「名前―!遊ぶで!」
「まだご飯中」
すると、ぞろぞろと小春やらユウジやらが食堂にはいってきた
「みんなお帰り」
「ただいまー。名前、これ土産や」
「わ―ありがとう。何?」
ユウジから受け取った物を見てみると、中には謎の物体が入っている
「…何これ……」
「山菜の干物」
「…あ…そう……」
まあ山だしね。にしても土産が山菜の干物かあ。荷物が増えたなあ
「はー疲れたー。名前、午後何するん?」
「…特にはないけど…」
白石はニヤリと笑った。何?
「金ちゃんが名前とやりたいことあるらしいでー」
「あ、そうなの?何?」
「名前―!テニス一緒にやるで―!」
無理