真夏日


「今日はこの朝練で練習は終わりだ。明日からの練習に備えて今日はよく休むように」






今日の真田君の話は短いなあ。絶対短いほうがいいよ。それにしても……





「名前〜今日どこいく?」
「わいたこ焼き食べに行きたい!」
「……あたしいかない」


「「「え!?」」」






皆朝から声うるさいよ。



「何言うとるん?」
「…服ないし」
「借りればええやろ」
「誰のを」
「…………」



あ、白石が黙った。でも確かに桜乃ちゃんの服はあたしには小さいからなあ。




「え〜名前いかへんの?」
「……いかない」







遠山君のキラキラな目にやられそうになったけど、なんとか気をとりとめた。




「名前、いかんの?」
「千歳…」
「じゃ、俺もやめよー」
「…………」





なんだかあたしも団体行動乱してる気がする












「じゃ、いってくるで?」
「うん」
「名前ちゃん!お土産何がええ?」
「……ゼリー…」
「名前―!わいが帰ってきたら一緒に遊ぶで!」
「はいはい」





皆はわいわい騒ぎながら旅館を出ていった。急に静かになっちゃったなあ。





「千歳」
「ん―?」
「今から何する?」
「…散歩か昼寝」
「散歩しよ」




昼寝って…この時間だとただの二度寝だろう。散歩ならジャージでもいいし。あたしと千歳はそのまま旅館の外に出た。今日は本当に真夏日。帽子かぶらなきゃ。












「名前名前」
「なに?」
「これ」
「…あ、クローバー…」
「四つ葉みっけ」
「…わあ」
「優奈にあげるばい」
「いいの?四つ葉は貴重だよ?」
「踏み潰せば生えてくるとよ」
「……………(またそれか)」






千歳とクローバーが生えてるところにしゃがんで四つ葉を探してみた。でもやっぱりなかなか見つからないもので。




「今日暑かねえ」
「…千歳は町に行かなくてよかったの?」
「ああ、めんどくさか」
「あ、そう…」
「名前と一緒のほうがよかばい」
「…あ、そう」





やっぱり今日は暑い








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