同類な二人






千歳との関係が不二君にばれてしまった。不二君は満足そうに帰っていったけど用はなんだったのか。そうこうしてるうちに練習時間が近づいてきたからあたしと千歳は登山のためのリュックを背負って玄関へむかった。















「名前ちゃーん!!」

「小春」

「遅かったなあ、もう皆きてるで」




小春のカバンからアフロがはみ出てる。山にまでネタ道具持ってくんだ…。その時視界に白石が入って少し焦った。不二君にばれたこと言ったほうがいいかなあ。






「名前」

「…………不二君」

「あはは、大丈夫だよ黙っておくから」

「はあ…………」

「さっき忘れてたんだけどこれ」






不二君から手渡されたのは写真だった。そこには若かりし頃のあたしと不二君と菊丸君。なつかしいなあ。そういえば同じクラスだったもんな





「どうしたのこれ」

「掃除したら出てきたんだ。二枚あったから名前にあげようと思って」

「わっなんやこれ」






あたしの手から写真が消える。クソ謙也だ。






「………名前若!!!」

「…………………」

「白石!みてみこれ」

「…えらいでかい小学生やなあ」

「…………白石うるさい」

「わ〜名前ちゃんかわいらしいわ―、千歳みてみ!」






あ、写真が千歳に渡ってしまった。恥ずかしい。





「…名前むぞらしか―」

「はいはい写真をポッケにしまわない」

「あっ…けち」




写真を盗もうとした千歳から奪い返すとまたあたしの手から写真が取られた。今度は誰!





「あーん?なんだこれ」

「げ、跡部」

「…お前無愛想な顔してんなあ」

「うるさい!そして写真をポッケに入れるな」

「ちっ」




千歳と跡部は同類だな。あたしは写真を取られないように鞄へしまい込んだ。







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