ごろごろ






自由時間はあと30分。あたしはベッドにねころぶ千歳の髪をいじりながらテレビをつけてニュースをみた。この1週間はずっと晴れらしい。よかったあ




「千歳、ここの髪絡んでる」

「ん〜?ほどいて」





コンコン




ノックの音、財前君じゃないのは確かだ。あたしはこの瞬間いろんなことが頭をよぎった。たずねてきたのはだれだろうか?四天宝寺の人か?もし四天宝寺以外で跡部と侑士君以外だったら?








…千歳との関係がばれる






あれ?こればれてもいいのかな、よくわかんないや(でもばれたら白石が怒りそう)でも安全のために居留守しよう、居留守




「は―い」

「何返事してるの馬鹿」

「え、誰か来たんじゃなかと?」

「なんでこういう時に限って静かにしててくれないかなあ」





コンコン




「名前、入るよ?」

「えっちょっとまった…っ」




ガチャ






戸を開けたのは不二君だった。ああもう最悪。なんでよりによって不二君かなあ!もうだめだとおもった





「…………名前」

「………ハイ」

「へえ、そういうことかあ」

「…どういうことですか」





なんだか真っ黒オーラをだしながらにっこり笑う不二君は怖すぎてたまらん(あ、うつった)





「ああ、不二か」

「千歳、何してるの?」

「ん?名前とごろごろ〜」





千歳は起こしていた体を再びベッドへダイブさせごろごろしはじめた。





「名前」

「ハイ」

「フフ、これって弱みだよね?」

「よ…弱みなんかじゃ…」

『乾に言ってもいい?』

「ごめんなさい」





乾君の名前が出た瞬間なんだかぞっとした。ただでさえあたしの無駄な情報がかかれてそうなあのノートに「名字名前、千歳千里と交際中」なんてかかれると思うとなんだか死にたくなった








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