涙色の雨が降る






ピピピピピ








さっきからケータイがなり続いている。多分友子だ。あたしは久々に学校をさぼったのだ。







「…………はあ」







今日は朝から寝坊して、雅治を先に送り出してから二度寝してしまったのだ。








「…そういえば……」







今日の雅治はやけにすんなりと言うことを聞いてくれたなあ。だだこねて一緒に遅刻するとか言うのかと思ったけど…







「…あと10日…」







あと10日経ったら、雅治はもういない。そう考えるとなんだか頭がぼーっとした







ピピピピピ






また友子かな。でもでるのめんどくさいや。






「寝よっ」





あたしはケータイを無視して布団を被った。






















「なんだよ、名前さんでねえじゃん」
「丸井やめろって言ってるじゃろ」
「だって仁王おかしいから、名前さんならなんか知ってるかもしれねえじゃん」
「俺のことなんかどうでもええじゃろ」
「えー、せっかく仁王の人間的行動が見られそうなのによ」
「なんじゃそれ…」







しつこく名前ちゃんに電話をかけるぶんちゃんは無視。それにしても名前ちゃん、まさか学校さぼったとか?何しとるんじゃ一体




















「……休み…?」
「うん、あの子今日は無断欠席だよ」
「………」
「何にも聞いてないの?」
「まあ…」







名前ちゃんといつも一緒にいる奴に名前ちゃんが学校に来てるか聞いてみたら、案の定名前ちゃんは休みだった。しかも無断…





「なんかあの子最近様子がおかしいから」
「……ああ、」
「家で仲良くやってね」








名前ちゃんの友達と別れて俺は帰る支度をした。今日は部活はやめて早く帰るか























家に帰ると部屋は真っ暗だった。名前ちゃんがあれから起きた形跡はない。とりあえず夕飯でもつくっとくかのう





















カチャ






「雅治」
「あ、名前ちゃん!」
「ごめん、夕飯作ってくれたの?」
「ああ、適当に」
「ありがと、…今日学校休んじゃって」
「え…あ、大丈夫か?」
「うん、体調悪かっただけだよ」







体調悪いだけなら学校に連絡すればええのに





「じゃ、夕飯食べよっか」
「…おう」







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