ねえ、色が違っておりますが





「名前ちゃんプール」
「あっち行け」








長い夏休みといってもやはり時はすぎるもので、いつの間にか、本当にいつの間にか夏休みは残り3日となっていた。こないだ始まったばっかりだったじゃん!もちろん宿題なんて終わってない!









「こないだプール行くって約束したじゃろ」
「プールより宿題のほうが大切」
「…ケチ」
「かわいこぶっても無駄です」







雅治はなんだかんだで宿題は終わっていたらしい。確かに勉強してたもんな、ていうかコイツ受験生だろ







「雅治も勉強したら?受験生でしょ」
「いや、そのまま上あがるし」
「…」







そうか、コイツ内部生か。がんばって受験して入ったあたし、ばかみたい!









「もういい、あっちいけ、ていうか出ていけ」
「名前ちゃん最近口悪い…」
「うるさい!あたしは今宿題で忙しいの!」
「そんなもん先にやっとくもんじゃろ」
「あー、もういいから出てって」






あたしは雅治をしめだして寝室にこもった。はあ、やる気おこらないなあ…




















コンコン






「名前ちゃん、おやつ持ってきたぜよ」









返事がない。このパターンはきっとあれだ









ガチャ








「やっぱり…」







そこには机の上に伏せて寝ている名前ちゃんの姿があった。








「だめじゃのう」







おやつのケーキを机に置いて名前ちゃんを見ると額に汗が浮かんでいた。この真夏になんでこの人はクーラーもつけないで昼寝しているのか。脱水症状にでもなりたいのか








「おい、名前ちゃん、水飲んだほうがええよ」
「…ん〜…雅治入ってくるな」
「ひどい奴じゃな…」
「暑い〜…」
「ほら、今クーラーいれるぜよ」









クーラーの電源を入れると部屋が少しだけ涼しくなった。名前ちゃんの宿題をチラ見したら計算間違いを発見した。








「…3+19がなんで24なんじゃ…」
「…あれ…雅治」
「お、起きたのか」
「なんでいるのよ」
「おやつ持ってきたんじゃ、あとクーラーもつけたぜよ」
「え、気が利くじゃない」
「あとここの計算間違ってる」
「え」






名前ちゃんは真っ赤になって消しゴムで消し始めた。










「…かわいい」
「え?」
「名前ちゃんかわいい」
「…な、何言ってるの」
「はは、また顔赤くなった」
「ば…っ、ばか!からかうな!出てけ!」
「おもしろいのう」








大人っぽいけど実は中身は子供っぽい







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