私の世界はゆっくり動く


「ねえ、どう思う?」
「帰っていいか?」







しばらく沈黙が続いた。あたしは今柳君と近所の喫茶店にいる。買い物途中偶然出会い、そのまま一緒にお茶でもしようという話になったのだ。でもあたしの世間話に飽きがきているらしく、柳君はすごく帰りたがっていた







「…しかし」
「ん?」
「仁王の話には興味があるな」
「興味?」
「お前は仁王には恋愛感情はないのか?」
「…は」
















「いやないでしょ」
「ほう」







なんだかくすぐったくなった。とりあえずあたしは荷物を持ち店を出ようと柳君に言った








「わ、もうこんな時間か」
「6時か…無駄な時間を過ごしたな」
「無駄って何よ」
「早く帰ってやれ。仁王が待ってるだろう」
「…うん、」














「ねえ、柳君」

「なんだ」











「…なんでもない」

「そうか」






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -