いたわりごっこ





ガチャン










「………え」







雅治が、コップを落とした









「…彼氏?」
「えっ、あ、うそうそ!友子の家行ってただけ!」






あたしがあわてて訂正すると雅治は落としたコップを拾った








「なんだよ嘘かよー」
「まあ彼氏できなさそうっスもんね」
「仁王君どうしたのですか?」
「…別に」






赤也君の発言にいらつきながらあたしは雅治をみた。どうしたんだろう。こんな雅治ははじめてみた気がした。




















「はあー、疲れた」








やっと騒がしい奴らが帰っていった。バッチリ夕飯までたべていきやがった。ホントに図々しいなあ







「……雅治?」




気付いたら雅治があたしの横に座っていた。体育座りして、なんだかちっちゃくなっていた。







「…どしたの?」
「今日どこいってたんじゃ」
「え…だから、友子の家」
「ホント?」
「うん」
「…そっか」
「何?」
「…名前ちゃんに彼氏ができたら俺ってどうなるんじゃろ」
「…えっ?」
「……………」
「いや…ていうかできないし」
「名前ちゃんは彼氏とかいらんのか」
「…うん、まあ、…雅治いるしさ」








雅治はなにも返事をしなかった。また寝ちゃったのかな、と思って顔を覗き込んだらバチっと目が合った。でもそしたらそらされた。なによ、傷つくじゃない




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