鮮やかな嘘で抱き締める





『仁王君てあんたにとってなんなの?』





え?何言ってるの友子。ていうかここどこ?あたしにとっての雅治?そんなの決まってるじゃない






あれ、答えは決まってるはずなのに。自分でもわかってるのに。言葉にすることができない。







『仁王君は居候?』




『それとも』







そう、居候だよ居候。半年かぎりのね。それともって何?他になにかあるの?他に……






「…あたしにとって雅治は」
















「…雅治……?」







毛布の中がやけに暖かい。隣には立海ジャージをきたままの雅治があたしを抱き枕にしながらすやすや眠っていた。時計をチラと見ると3時。多分夜中のだ。雅治は何時に帰ってきたのかな。








「…おかえりなさい」







今はゆっくり寝かせよう。また明日会おうね




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