鮮やかな嘘で抱き締める
「……う」
あれ、あたし寝ちゃった?気付いたら周りが真っ暗だった
「おはよー名前ちゃん」
「あれ…雅治」
雅治が隣にいる。今何時なんだろう
「ごめん寝てた」
「よかよ、まだ7時半じゃ」
大分ねたなあ。あたし何してるんだろ…
「ごめん、かえろっか」
「名前ちゃん」
「………何?」
立ち上がろうとしたら雅治に手を掴まれた。
「……手繋ご」
「え、無理」
「それくらいええじゃろ」
「でも校内だし」
「誰もおらんよ」
仕方ない、雅治の機嫌が曲がっちゃっても困るしなあ
「…じゃあちょっとなら」
「やった」
雅治はあたしの手を握って歩き出した。周りからはあたしたちはどう見られるんだろう
「名前ちゃん明日も待っててくれる?」
「…まあ約束だし」
そういうと雅治が嬉しそうに微笑んだ。悪くないと思った