そして遠退くスピカ


「放課後?え、あたし帰りたいし」
「…………」






友子に放課後一緒に残れないか聞いたら即答された。あたしだってかえりたい!









「ていうか何で残らなきゃいけないのよ」
「……実はかくかくしかじか…」



















「え?あんた仁王君と暮らしてんの?」
「うん」
「この幸せ者!」
「どこが…」
「仁王君ていったら超モテるアイドルみたいなもんなのよ?」








雅治がアイドル…?







「ぶっ」
「笑い事じゃないわよ」
「いやだって雅治がアイドルとかありえないし」
「しかも懐かれてるんでしょ?最高じゃない!」








雅治に懐かれてもなあ。ちょっと布団がぬくむだけだ








「仁王君と暮らせるんなら放課後くらい待っててあげても罰はあたんないよ」









そういって友子はかばんを持ち教室を出ていってしまった









「…仕方ない、独りでのこるか」























図書室で勉強を始めてどれくらいたっただろうか。2時間くらいたったと思ったけど時計をみたら1時間しかたってない。つくづくあたしには勉強は向いてないと思った








「…はあ」









なんか時間無駄だなー。ぼーっとしちゃう。雅治でも見に行こうかなあ。あたしは荷物をまとめて図書室をでた。ほんと飽きっぽい奴









「…雅治どこだろう」






テニスコートを見渡したが周りを囲う女の子達で見えない。あーあ、なんか虚しいな。あたしは近くのベンチに座り込み時間がたつのを待った、







なんか眠いな




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