わたしの恋人についておはなしします





「あの人は今どこにいるのでしょう、あの私の心を奪っていったあの人は…………………………………………………………」




あほらしい。あたしが姫?人生うまく行かないものだ。雅治が帰ってくるまでしか練習できないし。あ、今日夕飯何にしよう…


















「ただいま」



いつもの名前ちゃんのお帰りがない。寂しいのう、ていうか名前ちゃんは





「名前ちゃん?」




寝室から光が漏れている。静かにドアを開けてみるとベッドで寝ている名前ちゃんの姿があった






「寝とるんか、つまらんのう」




ふと名前ちゃんの横に置いてあるノートが気になり手に取った。……台本じゃ。しかも中をみると姫に丸がついてる。もしかして名前ちゃん…





「ん…雅治……?」
「おはよーお姫様」
「え?あ!ちょっと!それ返しなさい!」
「お姫様姿の名前ちゃん見たいぜよ」
「はあ………ばれた……」





あーもうばれた。本当に憂鬱になってきた。夕飯準備してないし。もう9時だし。





「ごめん雅治、今日インスタントでいい?」
「ああ」







二人でカップラーメンを食べる。なんだか滑稽だった




「雅治はセリフいつまでに覚えるの?」
「ああ、できる範囲でじゃ。カンペ作ってくれるらしいし」
「…………ずるい」




いいなあ、あたしもカンペほしい…






「…名前ちゃん、姫役か」
「何、笑わないでよ」
「笑ってないぜよ」
「……雅治の相手って誰なの?」
「あ―、同じクラスのなんとかっていう奴」
「名前くらい覚えなよ」
「名前ちゃんは?」
「あ―、なんとかっていうバスケ部の人」
「お互い様じゃな」






心の中でこっそりと、相手が雅治だったら、と思った





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