助けておくれよ仔猫ちゃん!





「君の瞳は美しい、初めて見た時から僕の心は君に奪われた」
「…………雅治」
「何?」
「あっちでやってくれない?」





雅治は夕飯をつくるあたしの横で王子のセリフを口ずさむ。ああもう腹立たしい。あたしが姫役になったこと、ばれたくない







「名前ちゃん」
「何?」
「愛してる」
「は?」
「セリフなり」
「あーもう、遊んでるなら手伝ってよ」





雅治は台本をもったままリビングへ逃げた。全く役に立たない居候だ。







「いただきまーす」
「………どうぞ」
「…………名前ちゃん」
「……………何」
「眉間にシワが」
「うるさい」
「…何かあった?」
「何も。早く食べてよ。早く片付けしたいから」


















次の日あたしは台本を貰った。中を見ると何やら甘ったるいありがちなセリフが書かれている。なにこれ!




「名前、それ1週間で覚えてね!」
「………は?」






無理だろ。1週間て厳しいよ。いくらあたしが暇人だからって…ていうかどこで練習しよう。雅治にばれたくないし







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