エイプリルが死んだ朝
「お金?」
「ちょっとだけ必要なんじゃ、1000円くらい。後でかえすから」
雅治はどこから持ってくるのか分からないけど、お金はもってる
「何に使うの?」
「文化祭」
「ああ、そういえば中等部も高等部も同じだよね」
「めんどくさいのう」
「雅治は何かやるの?」
「………王子」
「え?劇?」
「……はあ」
ていうか雅治が王子って、なんか似合いすぎる、ていうか面白い
「絶対見に行こう」
「いや見なくていいから」
「ビデオ録画しよ」
「……名前ちゃんは何するんじゃ?」
「まだ決めてないけど」
めんどくさいし、あんまり参加するのはやめよう。
.
.
「………え?」
「だから、名前は姫役だって」
「は!?なんで!?」
「いや、くじ引きの結果だよ」
「嘘…………」
もう雅治を笑ってられない。あたしが姫?何かの間違いじゃ……
「明日台本用意してくるから、よろしくね!」
嗚呼、憂鬱