鈍感な彼女
他に試合がおわったコートがないかとドリンクを持って歩き始めた。あ…赤也君と仁王君の試合が終わってる。そういえばこないだの仁王事件(?)から全くからみがなかった。あれからどうなったんだろう…。なんかよくわかんなかったなあ。よし、とりあえずドリンクドリンク
「赤也君、お疲れさま。」
「あ!!名前先輩!!ありがとうございます!」
あれ。なんだかかなりあがってるご様子。どうしたんだろ
「てゆーか、こないだホントすいませんでした。仁王先輩のバカが…」
「あ〜別に気にしてないよ」
赤也君、おもいっきり本音でてるよ本音。
「バカとはなんじゃ」
「わわっ仁王先輩………!」
「赤也ずいぶん口が悪いの」
「あはは…す、すんません」
仁王君は赤也君をいびった後あたしの方に視線を移した。そういえばあたし仁王君にだ、だ、だだ抱きしめ、られたんだった…なんか照れる。
「おまえさんはよくはたらくのう」
「えっ、あ、まあ仕事だし」
「暇になったら赤也の相手でもしてやりんしゃい」
「へ…?」
「ちょ…っ仁王先輩!またそういう勘違いされるようなことを…べ、別に名前先輩は好きとかそういうのじゃなくて憧れっていうかなんていうか…(ごにょごにょ)」
「別に俺は赤也の恋愛事情についてはいっとらんぜよ」
「う…っ」
「…なんかよくわかんないけど、赤也君があたしなんか好きなわけないよ。それに憧れられるような奴でもないし…。」
ふと隣のコートを見ると向日君と菊丸君の試合がおわっていた。ドリンク渡しにいかなきゃ!
「ごめん、じゃあ仕事あるから、またね」
***
「名前はかなりの鈍感やで」
「白石…」
一部始終見ていたらしい白石が名前が立ち去ったあと赤也と仁王にはなしかけた。
「名前先輩てあんなクソ美人なのに全然偉そうにしないっスよね」
「美人は自分の容姿に自信ある奴がほとんどじゃけどのう」
「名前は自分美人なんにも気付いてへんからな〜」
とにかく鈍感なんです。