夕飯の支度をする彼女
1日目が終了して残る仕事は夕飯だけ。なんかすごい疲れたなあ・・・(精神的に)食事は7時から、あたしは6時半には食堂にいって準備をしなくてはならない。
「あ、竜崎さん」
「名前先輩、お疲れさまです!」
竜崎さんはかわいいうえに働き者だ。多分あたしよりも仕事してる。比べられないためにも、もっとがんばんなきゃなあ。
***
竜崎さんと食堂まで一緒にいくと、カレーの匂いがしてきた。合宿でカレー、ありがちだなあ。あたしはカレーをよそい竜崎さんはスプーンを並べることになりあたしは厨房へ入っていった。あ、カレー美味しそう。10分くらい経つと真田君が一人で食堂に現れた。あれ、選手は夕飯までは自由時間なのに
「真田君どうしたの?」
「手伝いにきた。」
「そんな、部屋で休んでてくれてよかったのに」
「自分の食事だからな、手伝いくらいしなくてはたるんどる」
真田君てホントに真面目。これで副部長なのだから、部長はもっとしっかりしてるのかな。カレーとスプーンの用意ができたからあたしと竜崎さんと真田君で飲み物の準備をしていたらしだいに皆が食堂に集まってきた。
「わ―うまそうな匂い!」
「あ、名前。準備ありがとうな」
遠山君と白石君だ。今日はまだ筋トレだからみんな疲れてなさそう。
ボスっ
「・・・!?」
頭にあごを乗せられたと思ったら千歳だった。ちょっと、何なの急に。重いよ!
「・・・ち、千歳?」
「・・・・・・疲れた」
「今日筋トレだけだったでしょ」
「名前がいつもみたいにずっとおらんかったけん、疲れたばい」
なんか千歳、合宿始まってから無駄にやさしかったり甘えてきたりしてくるな。そんなに天敵千歳が効いてるのだろうか。千歳はずっとあたしの頭にあごをのせて、あたしにひっついていた。まあ準備も終わったし、重いだけだしいっか。しばらくすると四天宝寺は全員あつまり、青学と立海と氷帝がちらほら集まりはじめた。・・・あ、跡部。
「・・・邪魔だな」
ボソっと言った跡部の言葉はたしかにあたしの耳に届いた。なんだか頭がくらっと感じたのは多分千歳のあごの重みのせいではないだろう。