標準語の彼女




春、桜が咲き乱れる中私は3年へと進級した。かといって環境ががらっとかわるわけでもなく私にはあまり関係の無いことだった。


「名前、また同じクラスやん」


眩しい笑顔を向けてくる愛子。彼女は2年のときも同じクラスで、多分、一番の仲良し。友達の少ない私にとって、話し掛けてくれる彼女はとても助かる。


「今年もよろしく」
「よろしく。それはさておき、あんた気いつけや。テニス部親衛隊の頭と同じクラスやで」


クラスを見渡すと、少しケバい集団が固まっている。テニス部親衛隊のこたちだ。(ほんと暇な奴ら)

「お、名前同じクラスやん」


さわやかな声がしたと思えば、白石だ。テニス部の部長。

「白石君と同じクラスになるのは初めてだね。」

「ま、部活でいつも会ってるからあんまかわらへんけど」




私は、テニス部のマネージャー。




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