部屋案内する彼女
真田君が話を終えて、開会式みたいなものはあっさりと終わった。(真田君は印象が深くて覚えてる。)あたしの最初の仕事はみんなを部屋に誘導、だった。あたしは主に四天宝寺、立海と氷帝の半分を担当、竜崎さんは青学と、立海・氷帝のもう半分だった。
「じゃあまず四天宝寺から、・・・・」
ユウジに小春、財前君に忍足、白石に千歳、石田君に遠山君(これなら遠山君も静かにしてそう!)という二人組に各部屋へ別れた。
「名前―!どこいくんや!」
「他校に部屋案内しにいくだけだよ」
「え〜名前いかんといて〜」
「遠山君、ほら部屋にいきな」
「金ちゃん」
「わ!!し、しらいし〜・・」
「包帯とるで?」
白石が包帯とるふりをすると遠山君は大人しく石田君のもとへかえっていった。扱いにくいんだけど、単純だから扱いやすい子だな(あ、なんか日本語へんだな)あたしはとりあえず真田君のもとへいき、部屋の組み分けを発表した。あたしの担当は真田君、柳生君、丸井君に切原君だった。
「遅くなってごめんなさい、部屋は、真田君に切原君、丸井君に柳生君です。304と305号室を使ってください。」
あたしが組み分けを発表すると髪がもじゃもじゃの子がいやだ!て叫んだ。この子は誰だろう。丸井君・・かな?
「あ!俺立海の2年エース切原っす!名前先輩っスよね?」
「・・・あ、はい」
「あの〜、この部屋割りかえられないんスか?」
切原君がひそっと耳打ちしてきた。すると後ろで真田君がいつもの100倍くらい渋い顔をしていた。うわ、本当に同級生かな
「赤也、俺と同室は不満か?」
「げ!真田副部長!!」
「たるんどる!!」
二人が騒いでいるのを眺めていたら、もう二人が近づいてきた。どっちが丸井君でどっちが柳生君なのかな
「お騒がせしてすみません、苗字さん」
「おれ、丸井ブン太!名前ってよんでええ?」
「あ、どうも・・・構わないよ」
眼鏡が柳生君か、この人紳士だ。丸井君はあたしより背が低い!そんな失礼な感想しか思いつかなかった。