そういうパーティーでした





「わ、かわいい…!」



景吾にもらったドレスをきてみると、それはもう可愛かった。ドレスが。袖から首元にかけてレースになってて、ウエストがきゅっと締まってて、それはもう素敵なドレス。こんなの、一生のうちに絶対着る機会はないだろうな、と思った。





コンコン

ガチャ



「おい、どうだ?」
「誰も入っていいって言ってないよ」
「いいじゃねえか、もう着替え終わったんだろ?」
「まだ途中だったらどうするの?」




うるせえなあ、と言いながら景吾は私の方へ近づいた。





「にあってるじゃねえか」
「え…」
「ちょっと胸が足りねえな」
「うるさいなあ」
「お前は色白だからな、黒がはえる」






景吾は私に向き合うと、私の髪の毛をサラリとかきあげた。その動作がなんだか色っぽくて、思わず見惚れてしまう。




「…そうだな、髪飾りはこれだな」




いつのまに持ってきたのか、景吾は黒いお花の髪飾りを私の髪に当てていた。髪飾りの向きを色々試して、顎に手を当てて考えている景吾の姿はなんだか可愛い。





「…ありがとう」





素直にポツリと出た言葉に、景吾はやさしく笑ってくれた。






「ねえ、パーティーって何のパーティー?」
「10月4日に行われるパーティーだ」
「………はあ。そう、なんですか。」
「………」
「あの、それで?なんのパーティーなの?」
「てめえ、それでピンとこねえか?」
「は、はい?」
「チッ…俺様の誕生日パーティーだよ」










誕生日!?








「け、景吾って10月4日生まれなの?」
「知らなかったのか?」
「知る機会がないもの」
「しょうもねえ」
「…………」




仕方ないじゃん、そんなの!





「あ、あの…どんな人が来るの?」
「人?」
「例えば、大企業の社長とか?」
「ああ、ちげえよ。そういう奴らを呼ぶパーティーはまた後日にある。4日のは氷帝学園主催のパーティーだ」





氷帝学園主催……?




「あ、そう…」
「まああれだな、氷帝学園の生徒が出席できる、いわば身内のパーティーだ」
「ふうん…」



なんかピンとこないけど、とりあえず私が行っても大丈夫そうなんだね








「日曜日、どうしたらいいの?」
「お前の家まで迎えをだす。着替えは学園についたらだから、お前は手ぶらでも構わない」
「て、手ぶらって」





なんか、楽しみなような、不安なような…





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