なにいってんの?




自分でも少し思い切ったことしたな、っておもたけど、土曜日名前ちゃんとどっか遊びに行けると思ったらテンションあがった。あかん、女の子とデートとかほんま久々やわ。どこ連れてったろ





「蔵リーン!!」


ドカッ



「ぐ…っ…いったいわ小春!」
「見たわよー!あの子、デートに誘うところ」
「げ、…見てたん?」
「そりゃもうばっちりと、蔵リンがあの子誘う理由よくわかるわー」
「ああ、めっちゃかわいいやろ?」
「んー、せやけど、男装時に似とるやん」
「え」
「うち蔵リンは男装時に恋しとるもんだと思っててん」
「………あ、アホ、俺ホモちゃうで」




小春はケラケラ笑いながらユウジと部室へ戻って行った。…やっぱ他のやつから見ても、名前ちゃんと苗字って似とるんや…。ってか、俺ホモっぽく見えてたんかな…







「…あかんわ…」




俺が好きなのは名前ちゃん。別に名前ちゃんが苗字に似とるから誘ったわけでもない。















…たぶん。














はあ、男装時がいなくて、ほんまにテンション下がるわ…。白石はあの名前ちゃんにお熱やし。邪魔者いなくなっても、肝心の男装時がおらんかったらあかんやん。それに、あの名前ちゃんて子…







「…めっちゃ男装時に似てたなあ」




見た目もそうやったけど、あのシッポふりながら白石にドリンク私にいく姿とか、ほんまに男装時かとおもたわ









「…はあ、あかんなあ…俺。」
「なに独り言いってんすか、謙也さん」
「げ、また財前か」
「……最近独り言多いッスね」
「しゃーないわ、もう。心の病やねん」
「てーか、恋の病でしょ」
「ゲホ!」






財前が変なこと言うから、飲んでたドリンク吹いてもうた。だああこいつはほんまに…






「何言うてんねん!」
「だって苗字先輩がいないから落ち込んでるんやないんですか?」
「……う」
「…あの人、もう帰ってこないかもしれないッスね」
「…え?」
「じゃ、俺帰ります」
「あ、おい財前」





何いうてんねやろあいつ



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