メイド服で闊歩


「男装時ーーーーーー!!!!」
「どわ!謙也!?」


教室へ帰ると、私がくるのを待ってたらしい謙也に飛び付かれた。ハチ公か。


「どこいってたんや!白石となにしてたんや!」
「うっせえよ何もしてねえって!」
「ほんまか!?ほんまか!?」


本格的に謙也がうるさいな…何とかしてよ白石君!と視線を送ったが無視された。根性悪いよ白石くん…



「せや、放課後もっかい衣装確認して欲しいって春野さんがいうてたで」
「え…またかあ」


あんまりきたくないんだけどな…


「俺が衣装確認手伝ってやるで!」
「べつにいいや」


謙也が泣いてる。だって衣装確認手伝うっても、何を手伝うのさ…


「また着るんか?メイド服」
「うん、まあ…」
「楽しみやなあ」


白石君が黒いオーラを放ってる、なんか疲れてきたぞ…







「うん、かわいい。サイズももうバッチリだよ」


測りを持ちながら春野さんが満足げに言った。足元がスカスカする、こんなミニスカ普段でも履かないのに、文化祭の日は一日中履くのか、しかも人前で…



「はあ…」
「どうかした?男装時くん…もしかして、あんまり気に入ってない…?」
「え、いや、すっげー気に入ってるよ!学ランの代わりにきたいくらいだ!」


春野さんがまたもや子犬のような目で見てきたので必死にフォローをいれる。ぶっちゃけ早く脱いでしまいたい…



「…男装時…」
「なに謙也」
「かわいい!!!!めっちゃかわいいで!!!」
「な…ッだから!かわいいとか言ってんな!キモイ!」
「はい。」


もう!脱ごう!勢いよく教室を飛びだし、づかづかと廊下を闊歩しながらトイレへ向かった。恥ずかしい!




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