てれるぜ



どきどき

どきどき






自分の家の前で、白石君を待つこと20分。白石君が自信満々で私の母を説得しにいって20分。私はどうも落ち着かずに門の前をうろうろとさまよった。大体、私と白石君が同じ家に住むってこと自体、どきどきするんだ、ていうか信じられない。それなのに、私のお母さんと白石君が対面だなんて、ああもう信じられないことばっかり







ガチャ







「…!白石君…っ」
「すまんな、またせて」
「あ、あのっ」
「あ、説得はばっちりやで」
「…へ」
「明日にでも荷物まとめて家きいや」
「……へ、そんな、あっさり?」
「ああ、ちゃんとOKもろたで」
「え、ほんと?何て言ったの?」
「んー?秘密ー」
「……白石君の、イジワル…」






そしたら白石君はさわやかな笑顔で少し笑った。それにしても、お母さんのことどうやって説得したのかな、気になる、気になる。










「じゃ、また明日、電話するわ、今日はもう家入ってねとき」
「う、うん…」
「なんや、辛気臭い顔しとるなあ」
「べ、べつに」
「さみしいん?」
「な…っ」
「はは、まあ、これから嫌でも毎日一緒やし」
「……う、ん」
「ほな」






白石君は、ポン、と私の頭をなでて、家へ帰って行った。夏の夜の風は冷たくて、火照った頬が冷やされていった。



















「…た、だいま…」
「あら、おかえり名前」
「……あの…」
「それにしても、白石君って本当きれいな顔してたわねー!」
「へ…?」
「写真は見てたけど、声も素敵だし、性格もよさそうだし、彼なら安心して名前を預けられるわ」
「…あ、あの、お母さん…ほんとにいいの?」




お母さんは紅茶に口をつけて、じっと私を見つめた。








「…まあ、名前を一人日本にのこしてだなんて、あり得ないって思ってたけど、今って青春真っ盛りでしょう?…それに、白石君の行動力もすごいなって思ったの。好きな子のためにここまでしてくれて。だってイギリス行きの話したのさっきでしょう?決断力もあるのね、それに、名前のこと大好きなんだなって思って」
「…あ、……そう。」
「私も鬼じゃないし、そんな二人を引き離すようなことはしないわ」
「……あ、…ありがと」








あ、なんか照れクサイ。



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