いつも深夜になるとニヤけるようになった。だってあのイケメン君が最近私に会いに来てくれるようになったんだもん。そりゃあニヤけるだろ。どうやら青汁が好きなのは健康オタクだかららしい。昨日言ってた。そうなんだ、って思わず真顔で言ってしまった。やっぱり完璧なイケメンっていないよネ。



ピンポーン




「「こんばんは〜」」
「おつかれさん、今日も頑張って働いてるん?」





キタ!イケメン君!一気にテンションが上がって、そして彼の後ろに居る人を見た瞬間、一気にテンションがガタオチした。だってさ、後ろにいる二人組、いつか見たあのホモじゃん!しかも片方は私に怒付いてきて、すんごい怖かったのに





「…イラッシャイマセ」
「あ、この二人は俺の部活友達やで」
「あ、そうなんですね〜。イラッシャイマセ〜」
「あ!コイツこないだのクソ店員やん!」
「コラ一氏!女の子にクソなんて言ったらアカン!」
「え、2人ともこの店員さんと知り合いなん?」




はあ、とため息を漏らし、私は棚の片づけを再開した。この三人が知り合いだったなんて…。ちょっとガッカリしながら仕事をする私に、またあの三人が声をかけてきた。





「なあ、お姉さんここで毎日夜勤してるんやろ?せやったら、謙也も見たこと無いんか?」
「ケン、ヤ?」



誰ですかそれ




「なんか金髪でクリクリあたまで、まあ顔はイケメンやけど、消しゴムばっか買ってるやつで…」「
「……消しゴム…」




私の頭の中を、ふと一人のイケメンの顔がよぎる。まさか、あの消しゴムイケメン君のことか?





「多分、あったことあります」
「ほんまに?それもウチらの友達やねん〜」



オカマの人が体をくねらせながら言った。…そうなんだ…なんかもう、何のコメントも出てこない…






「俺らの家の近くやしな、このコンビニ」
「せやな、行くって言ったらココしかないからな〜」
「千歳の寮も近いやろここ」




とかなんとか雑談し始めた彼らをよそに私はせっせ仕事をする。「なあ、お姉さんいくつなん?」とかなんとかナンパみたいなことをイケメン君がしてくるから、私は全く仕事に励めなかったわけなんだけど。まあいつも不真面目だし変わりはないが。







それから、その三人は、時には一人で、時には二人で、三人で、という風に様々な組合せでコンビニに来るようになった。もちろんあのケシゴムの男の子も来るし、話を聞くとあの長身のジブリオタクも彼らの友達なんだって。世の中って狭いよね。どうやら皆部活も終わって、今は受験勉強に励んでるらしい。




「高校受験か、若いなあ」



そんな独り言が出てしまう深夜三時。レジでぼうっとする私の姿を、一つの目が捉えてた



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