新手の泥棒



はい今日もやってまいりましたコンビニ夜勤。相変わらずの女一人ですよ店長頭大丈夫か。この言葉何回言ったことかと思いながら私はひたすらレジでぼーっとする。今日は廃棄のお弁当貰ってこう、うんそうしよう。おなか減ったし。
そうそうみなさん私のこと何だと思ってます?もちろん夜勤やってる女なんで、高校生ではないです。一応大阪の大学で学生やってる女ですそこのとこヨロシク。


ピンポーン


さあ今日もカモがきた。私は適当にいらっしゃいませー、と呟く。チラ見するとそれはまたイケメンな男の子だった。黒髪イケメン、最近モテるしね、うんいいと思う。それにしてもピアス多いなー。イケメン君は店内を一周すると、私の目の前、つまりレジの前にやってきた。威圧的な目にちょっとひるんだ私だが、めげずに仕事をこなす。



「いらっしゃいませ、何かお決まりですか?」
「…18番ください」





…ん?18番って、タバコのこと?だよね?…いやいや無理があるだろ。このイケメンどう考えても中学か高校一年くらいじゃね?うーんどうしたもんか。個人的に年齢確認するの嫌いなんだよね。それにこの子がタバコ吸ったって私に害はないし。ま、いっか。きっと中二病みたいなもんだよね、うん。盗んだバイクで走っちゃう的な。






「あー、18番ですねー。はい、420円になりまーす」
「…アンタ年聞かないんか」
「…へ?」




なんだこのイケメン。自ら未成年ですって言ってるのかアホじゃないの。せっかく私が手を貸してあげようと思ったのに一体どういう考えなんだコイツ





「…え…いや、…え、いらないの?」
「いらん。」
「あ、そう」
「………」
「………」
「あ。…ありがとう、ございま、シ、タ?」
「…おもろいやんアンタ。」



イケメン君はレジに置いてあるチロルチョコを一つ手に取り、10円を置いて「ほな」と一言つぶやき出て行った。なんだったんだ彼は。新手のいやがらせか?ていうかチロルチョコ20円なんだけど…消費税いれると21円なんだけど…オイコラ11円払えよ怒られるの私だぞ



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