ずっと一緒





千歳の帰ってくる日は知らなかった。入院2日目千歳はまだきていない




「…くる………こない………くる…………………………こない」




あたしは跡部から送られてきたお見舞いの薔薇で花占いをしてみた。…………してみたって何?あたしなんか気持ち悪くない?しかもこないだし。




「はあ……」

「おわ名前!なにしてんねん!」

「白石に小春…」

「あ〜高そうな薔薇を」



そこには白石と久々の小春が。部活が終わってお見舞いに来てくれたらしい。あたしもまだ本調子じゃないし、騒がしいユウジと謙也と財前と遠山君は置いてきたらしい。



「石田君は?」

「今日は用事やて」

「………そっか」

「名前ちゃんは調子は?」

「昨日よりはだいぶ」

「ご飯たべとるか?」

「うん、無理やり食べさせられる」





白石と小春は千歳が帰ってくる日知ってるのかなあ…。でも聞いたらなんか恥ずかしい



「なんや名前ちゃん」

「へっ?…あ、いや何も」

「千歳の帰ってくる日ならしらんで」

「…………あ、そう」




なんかお見通しだね。あたしそんなにわかりやすいかなあ。しばらくして白石と小春は帰ってしまった。だけど一時間くらいいてくれたからだいぶ暇潰しになった。





「…………つまんない」






外をみると真っ青な空に緑の芝生がきれいだった。そうだ、散歩にいこう。あたしはベットからおりて点滴を引きずりながら外へでた。











暑くもない、過ごしやすい気温でだんだんねむくなってきた。あたしは近くの芝生に座り込み、そこに生えていたクローバーを眺めた



「四つ葉は…………ないかなあ」




なんかあたしやる事が乙女になったよね、気持ち悪いなあ。恋するイコール気持ち悪い、てこと?あたしはしばらく四つ葉をさがした。あるはずもないのに。まるでいつかえってくるか分からない千歳を想っている感覚みたい





「……ち…とせ、」




何で涙がでるのかな、寂しいからかな。






そのときあたしの体は大きな影に隠れた。その影はあたしの隣へと移動し、実像となってあたしの目にうつる








「……四つ葉は三つ葉を踏み潰すとはえてくるんやて」

「…………なにそれ」

「嘘じゃなか。実証済みばい」

「………………あっそ」





あたしは視線をクローバーからはなさなかった。





「名前は目離しておけんねえ」

「…………………」

「危なっかしいし、何しでかすかわからんし」

「…………………」

「まあそんなとこもむぞらしか」

「………むぞらしかって何」

「名前」

「…………………はい」

「名前のこと愛しとう」

「………………………」

「……………名前」

「千歳…」

「ん」

「ずっと一緒にいよっか」

「…ん」








あの花占いが当たらなかったのは跡部からの薔薇だったからかもしれない。千歳に抱き締めてれてあたしの寂しさはどっかにいってしまった。もうずっと一緒だね。




君の瞳に恋をした
(名前キスしてよか?)
(………………ここ外)






――――――――▽
連載完結です
ここまで読んでくださった方
本当にありがとうございます!
適当な設定ですみません。
つぎからぼちぼち
合宿編でもかこうかと思います

20090904 アコ







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