ヒラヒラの彼女
「何これ…」
「服じゃない」
「ヒ…ヒラヒラ…」
「かわいいでしょ?」
お母さんが高そうな箱から出したのはヒラヒラのかわいい服。まあ上品なやつだからまだよかったけど…あたしの普段の服装(ジーパンとTシャツ)とかけ離れてる。
「ほら!名前にぴったりじゃない!このワンピース高いんだから」
「…そうですか…」
仕方ない。今日はお母さんに従うしかないなあ。
▽
「はーめっちゃ疲れたわ」
「ヘタレや」
「お前ヘタレヘタレうるさいねん!」
「じゃあばか」
「だー憎たらしいわー」
「せやけど今日一日大変やったなあ…。名前おらへんとあかんわ」
「明日は名前ちゃんくるんか?」
「くるっていってたで〜。」
「小春小春!今日こそアイスいかへん?」
「何やユウジアイス食べるんやったら俺もいくわ」
「謙也はいらんわ!」
「なんやねんみんなして!そんなに俺が嫌か!」
「まあまあ。せや、せっかくやしみんなでアイスいけばええやん」
「え〜小春と二人がええ」
「何わがままいうてんの、みんなでいくで!」
「あ〜〜…」
▽
「じゃ、いくわよ」
「どこに行くの?」
「無難にデパートでいいんじゃないか?」
「デパート…」
「じゃ、デパート行きましょ」
なんだか長い一日になりそう…