すねてる



まさかお茶も出すことができないなんて。あたしどんな生活してるんだろう。少し考え直さなくちゃ…



「で名前。これなんやけど」


白石が出してきたのは2枚の紙。一枚は要綱でもう一枚は出席校についてだった。



「…え、これこないだと同じメンバー?」

「そうや。立海青学氷帝や」

「げ。氷帝だけ省けないかな…」

「何あほ言うてんねん。で、持ってくものなんやけど…」



白石の長い話が始まった。あたしは話を聞きながら千歳をチラっと見た。げ、すごい不機嫌そう



「名前きいとるん?」

「は、はいっ聞いてます…」



白石に怒られるなんて。千歳はほっといて真面目にきこう…









「まあ大体こんなんや」

「じゃあ合宿前にドリンクの粉買っとけばいいんだよね」

「ん。レシートオサムちゃんに出して部費もらえばええから」

「わかった」

「…さてと、ほら千歳!機嫌直し!」

「………」

「はは、おもろいなあ。ま、用も済んだし帰るわ。もう邪魔せんから」

「……早くかえるばい」

「はいはい。それじゃまた。名前その紙なくすんやないでー」

「な、無くさないよ…」



バタン



白石は風のように去っていった。っていうかもう千歳があたしのこと好きなのバレバレなんだ…




「…千歳」

「……」

「何すねてるの」

「…名前が白石と喋ってるからばい」

「…あのねえ…」



重症だ。簡単には直んないだろうな。あたしは諦めてテレビをつけた。休みだしなんもやってないなー



「…名前」

「…んー」

「明日一緒に帰るばい」

「…うん」

「そしたら当分名前にあえん」

「え?…あ、そっか」

「さびしか…」

「…そっか」



その日は千歳のためにあたしがごはんを作ってあげた。






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